就労支援訓練「介護福祉科」も、7日間の実習が終了し、いよいよ大詰めを迎えます。利用者さん(高齢者)と直接触れ合う実習では、机上の勉強とは比べ物にならないくらい貴重な体験をさせていただきました。第13話は「利用者さんから学んだこと」です。

7日間の実習では、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)、訪問介護の3つの福祉の現場を体験してきた。介護保険を利用する高齢者を対象としているわけだが、施設や仕事の内容は大きく異なっている。

 

その中で共通するのは「利用者の尊厳を最大限尊重する」ということだ。認知症が進行していたり、立ち上がりすら困難な全介助の方であったりしても、コミュニケーションを大切にする必要はある。お相手が理解できるか、できないかを、勝手に判断してはならない。

 

100歳を超えていたある利用者さんは、介助があればトイレも自分でできるが、コミュニケーションを取るのがかなり難しかった。こちらが笑顔を見せながらお声がけをしても、返事はしていただけるものの、表情は全く変わらない方だったからだ。

 

ある時、ジグソーパズルで一緒に遊んでいて、利用者さんが最後のピースをはめ込んだ瞬間、私と職員さんは思わず「出来たぁ、○○さんスゴイね~」と拍手した。すると、利用者さんは満面の笑みを浮かべたのだビックリマーク その笑みを見て、心の底から嬉しくなったニコニコ

 

また、施設でのコーラスのレクリエーションでは、利用者さんの間に入って、昔懐かしい歌謡曲を一緒に歌わせてもらった。ある方はよどみなく歌詞を口ずさみ、ある方は歌えなくても笑顔で手拍子していた。歌を通して心が通い合ったひと時を感じたのだ。

 

ここでは紹介しきれないが、他にも利用者さんから良い思い出をたくさんいただいた。中には「勉強頑張ってね」と応援して下さった方もいた。そのお気持ちに応えるためにも、最後の関門である修了テストを必ずクリアしなければならないあせるあせるあせる

 

※カット写真は、お気に入り風景を適当に選んでいます。介護職とは関係ありません(笑) このコラムはブログとnote共通です