こんにちは、そらです
自公が大敗し、今後国会での激しい論争が予想されます。
つまり、官僚がまた激務に…
と思った時に、ふと1番辛かった国会答弁対応を思い出したので、書いてみようと思います。
身バレを防ぐためにところどころぼかします。
当時わたしたちの部署からとある法律を出していました。
その法律はある不祥事に起因するもので、その業界のドンの国会議員の先生に『法律でも変えないと示しがつかないから、法改正だ』との鶴の一声があり、法改正に発展したものでした。
(示しがつかないから法改正ってどうゆうこと⁉︎と思われると思いますが、あるあるです…)
法律を通すための手続きとしては、簡単に言うと参議院→衆議院で議論して賛成を得ますが、この議論というのがいわゆる国会答弁です。
国会答弁では与野党にそれぞれ質問時間が割り振られ、各党が質問者を決めます。
質問者に選ばれた国会議員は事前に、どんな質問をするのか、誰に対応して欲しいのか(大臣、副大臣、政務官、担当局長など)を、担当省庁へ通告します。
その通告を受けて、各省庁は答弁案を書きます。
与党側は基本的に国会答弁の前々日の定時までに詳細な質問内容を通告してくれます。
しかし、野党側は前日の定時を超えてから質問通告をしてきたりします。そんな時に限って簡単な内容も全部大臣に質問、質問もフワッと「△△について」しかなかったり、このまま答弁を書けないような内容だったりします。
前置きが長くなりましたが、ここからは、特に辛かった国会答弁の流れを書きたいと思います。
〜国会答弁前日20時〜
同日に複数の法律の議論をすることはよくありますが、明日一緒に法改正を提案することとなっていた他省庁部署から、
『我々の問レク(質問者に選ばれた国会議員に質問の内容を確認すること)をしていたら、そちらの省庁担当の質問も考えている、と共産党の○○先生が言っている。とにかく今から誰か問レクに来て欲しい。』
と連絡がありました。
幸いほぼ部署の全員が残っていたので、その場にいた私と上司2人の3名で急ぎ議員会館に向かいました。
〜国会答弁前日21時〜
○○先生『あなたたちに聞きたいのはこれだ。』と言って、今回の法改正に関係のない過去の新聞記事を出されました。
私たち『この記事のどうゆう点に疑問をお持ちですか?』
○○先生『これはおかしいんじゃないか?』
私たち『(記事の内容の経緯など可能な限り説明)』
※事前に個別案件の質問とは聞いていなかったため、一般的な回答にとどまる。
○○先生『いや、そんな説明じゃ納得しないから。』
私たち『どういった説明であればご納得いただけますか?また、担当局長から回答させていただくということでよろしでしょうか?』
○○先生『〜(詳細は割愛)〜的な方向性での回答は必要でしょう。あと、大臣でお願いします。』
私たち『回答方針は承知いたしました。答弁は担当局長でお願いできませんか?』
○○先生『いえ、大臣で。この後正式に通告しますので。もう時間も遅いし帰ってください。これ以降問い合わせをされてもお答えできませんので。では、また明日。』
1時間程度のレクで最低限の内容だけ言われて、あとはもう帰ってくれとなかば追い帰されました。
〜国会答弁前日22時〜
数少ない情報しか得られませんでしが、書くしかありませんので、担当者が急ぎで答弁書作成。
なお、他の質問の答弁書も並行して執筆中。
担当課長へ説明。
〜国会答弁前日23時〜
担当局長レク。修文を行う。
〜国会答弁当日0時〜
大臣秘書官に答弁案一式を送付。
大臣秘書官から大臣へメールで送付。
〜国会答弁当日6時〜
大臣が登庁され次第大臣レク。修正なし。
ここでようやく答弁がセットされました。
そして、時間が押したからなのか理由は分かりませんが、結局○○先生からこの件に関する質問はなく、ただただご意見を述べられるだけで終わりました。
いや、問レクの意味
対応者も絶対大臣でなくてよかった…
あからさまな官僚、大臣イジメを受けたような気分になりました。
○○先生は共産党の中でもそれなりに力のある先生でして、もうこの件で共産党への印象が地に落ちました。
ちなみに、まだ現役の国会議員の方です。
国会答弁だけが官僚の仕事を圧迫しているわけではないというのがわたしの意見ですが、こんなことされると流石に圧迫されます。
今はこのようなことが起こっていないことを祈ります…
ではまた