【私のヒーローズジャーニーvol.4~私は誰よりも学校が好きなのに~】

 

【私のヒーローズジャーニーvol.4~私は誰よりも学校が好きなのに~】

 

 

長男が小学5年生になった春。

 


運動会も終わって、クラスにもすっかり馴染んでいる――
そう、思っていた。

 

 

けれど、6月のある朝。

 


布団から出てこない長男。

 

 

「学校へ……行きたくない。」

 

 

その瞬間、胸の奥で何かが凍りついた。

 

 

「小学校の先生の子が学校へ行けない?!」

 


信じたくなかった。そんなはずはない。

 


きっと、2、3日休めばまた元通りになる。

 


そう思って、いや、そう信じたくて、私はただ「わかったよ。」と言い続けた。

 

 

でも、本当は――わかっていた。

 

 

5年生になってから、どこか様子が違っていたことも。

 


朝の準備が遅くなっていたことも。

 


言葉が減り、表情が暗くなっていたことも。

 

 

「もうすぐ限界だろうな…」

 


心のどこかで感じていた。

 


だけど、認めたくなかった。

 

 

だって、私は誰よりも学校が大好きだから。

 

 

教室という場所が、私の人生そのものだった。

 


教師として、生きがいを持って働いてきた。

 


「学ぶことは楽しい」「学校は大事」

 


そう教えてきた。

 


それが私の信念だった。

 

 

そんな私の子どもが、「行きたくない」と言った。

 


それは、まるで自分の生き方そのものを否定されたような気がして、

 


私は、誰にも言いたくなかった。

 

 

長男は、2か月間、がんばっていた。

 


それでも、6月。ついに限界が来た。

 

 

そして私は、ようやくそれを受け入れる覚悟をし始めた。

 


学校が大好きな私の中に、“新しい問い”が生まれた瞬間だった。

 

 

「本当に大切なのは、学校に行くこと?」
 それとも、そばにいること――なの?」