都内に買った狭小、変形、傾斜の三拍子そろった悪条件の土地に、工藤建設の注文住宅を建てるブログです

 

契約を済ませ、いよいよ間取りプランの打ち合わせが始まりました。

今回のテーマは「階段」です。

 

家の間取りを考えるときには、階段の位置が大事だと言われます。普段あまり意識しない設備ですが、すべてのフロアをつなぐ機能があることから位置を動かすのが難しく、また階段の位置が決まると自然と部屋の配置も決まってくるなど、実はプラン作成の要だったりするのです。

 

我が家のプランでは、もともとの階段はこんな感じでした。

玄関正面、ホールに面した、よくみられる配置だと思います。

 

このプランでの1階の間取りは、こんな感じです。

間取りとしては特に問題はないと思うのですが、うちの妻がこう言います。

 

「リビングとダイニングが分かれているのが好きじゃない、もう少しつながっている部分を広げられない?」

 

そう、つまりこの階段がジャマだと、

階段を移して青線の部分を広げたいというのです・・・。

 

(※ パナソニック システム階段 カタログ画像より)

 

ところで、階段はどれくらいのスペースが必要なのでしょうか?

 

1回あたりの天井の高さを2メートル40センチ(標準的な高さ)、床下と天井の間を40センチとすると、1フロア上るのに2メートル80センチ上ることになります。

 

階段を1段あたり20cm上るようにすると、14段くらいが妥当な段数となるでしょう。

 

一般的な間取り図では1マスが91センチです。直線では1マス4段、コーナーでは1マス3段上る(ちょうど上のプランと同じ)とすると、だいたい4マス分くらいあれば階段としては成立する、ということになります。

 

 

ところで、先ほどの妻の発言にはこの住友不動産の作ってくれたプランが頭にあったものと思います。

 

これは階段を3マスとした間取りです。建売住宅などでよくみられる配置ですが、これならリビングとダイニングをさらに91センチ広げ、273センチとすることができます。

 

しかし、この3マス階段では、コーナーにも4段配置することになり、階段1段あたりの広さ(踏面)がかなり小さくなります。荷物を持った時や小さな子供では、踏み外したりする危険が高くなることから、工藤建設としても採用しない方がいいのではないか?と提案されました。

 

 

相談の結果、階段の位置はこうなりました。

段数を減らさずに形を変えました、これで40センチくらい開口部が広がったことになります。

 

しかし、階段の位置を変えたことで割を食ってしまったのが地階のトイレです。

 

トイレを階段下に配置すると、そのままでは扉を開けたときにトイレの中が玄関から丸見えになってしまいます。これはとても使いにくい、不便な間取りとされています。

 

やむなくトイレ横の手洗いスペースとホールとの境目には壁を作ったのですが、この仕切りのおかげで玄関ホールは狭くなり、配置にもムダが多くなってしまった感じがします。これは修正が必要そうです。

(つづく)