覚醒剤に関わり、溺れ、刑務所へは2度服役することとなった。
自分で自分をコントロールでできなくなり、現実と妄想の世界の区別がつかなくなった。
そんな自分が情けなかったし、馬鹿にされもした。
でも覚醒剤を断ち切ることができなかった。
いくら啖呵を切っても、やめることができなかった。
俺は半端ものだった。
刑務所から出所後、本気で生きていこうと思っても、何をすればいいのか分からなかった。
もう自分自身が分からなくなっていた。
自分が無くなっていた。
あまりに長い時間を費やして、周りに人はいなくなっていた。
とにかく今やれることを続けた。
覚醒剤を最後に使用してから、6年半が経つ。
一つ一つの小さな積み重ねが、とても大切だと感じる。
その一つ一つの積み重ねが、振り返った時に大きなものとなる。
依存症を克服し、薬物を断ち切ること。
刑務所から出所後、更生していくこと。
それには周りのサポートがとても重要になってくる。
一人の力だけでは不可能に近い。それほど立ち直っていく過程で様々な問題を解決していかなければならない。
自分では気づかない間に、ストレスの耐性もなくなっている。
社会生活がまともに送れるようになるまで、近くで自分を理解し、サポートしれくれる人が必要だ。
今自分は様々な問題を抱えた人が、問題を克服し、社会生活を送れるようになることを目指す施設で、職員として生活している。
自分にできることは、ほんのわずかしかないが、施設内では毎日問題が起こり、対応に追われている。
同じ年数でも、振り返った時には、覚醒剤を使用していた頃よりも多くの人と関わり、多くの物を持ち、まともな生活を送ることができている。
社会の中で、人間関係を構築し、その中で起こる悩みを解決していく中で、人間として成長してしく。
この先もこういった生活を続けていき、覚悟を持って生きて生きたいと思う。