私は今年で43歳になる。


出所して6年が過ぎ、なんとか真面目に生活をしてきた。


結婚もして、たまには旅行に行ったり、少しは自由になる時間や、お金を使うこともできるようになってきた。


パソコンが必要になればそこそこの物を買えたり、贅沢はできないんだけど、以前よりは物に溢れた、マシな生活が送れている。



違法なことをして生活していた時は、多い時は2〜3日で今の月収分くらい稼げることはあったし、高級な物を食べたり、買ったりして、今と比べるとお金の価値が違った。


俺自身はそういった生活を求めていたし、その時が良ければ明日死んでようがどうなろうが、どうでもよかった。



覚醒剤を打って、金を稼ぐ。

ただそれだけの生活で、それで充分だった。


思い返せば25歳くらいの時から俺の歯車は狂っていった。


違法なことに手を染め、覚醒剤に手を出し、どっぷり浸かっていった。



それから10年以上は、その世界から抜け出せずに、最後の方は刑務所や精神病院を出たり入ったり繰り返した。



今人生を生き直しているが、10年間、遅れて生き直していると思っている。



あと10年早かったら色んなことができる。


そう思うことも沢山あるし、後悔してもその時間は戻ってこない。



刑務所に入ったり、薬物に溺れていた時に比べれば今は穏やかな生活を送っている。



家に帰れば待ってくれている人がいて、細やかではあるけれど幸せがそこにはある。


だが、この失った期間がとても大きいと俺は思う。



俺は弱かった。


孤独を薬物で埋めて、1人で潰れていった。


どうしようもなくなり、立ち上がることさえ出来なくなった。


自分勝手に生きた結果、手を差し伸べてくれる人さえ、いなくなった。



過去があるから今があると言えばそうだが、歳を重ねるごとに思う。


今やっと人生を生き直しているが、もう少し早くやり直せていればよかったと。



歳をとっても新しいことにチャレンジを続けている人もいる。



俺だってやれるはずだ。


でもそれが出来ずにいるのは、俺自身の人間力が足りないんだろう。



薬物、アルコール、ギャンブル、窃盗、性犯罪などを繰り返しながら、そういった問題を続けてきて良かったと思っている人なんてあまりいないだろう。



できるだけ早く気づき、やり直せるきっかけがいる。


治療や施設に繋がれる仕組み作りが必要だと思う。



失敗してもやり直せる社会であってほしい。