土地の値段って、世の中に一つしかないと
思っていませんか

私が「遺言教室」でお話するときも、時々聞かれます。

「遺言書を書くときの土地の値段は、市役所の評価証明
の値段ですか

残念でした違います。でも、一言では土地の値段って
説明できないんですよね

なぜなら、土地の値段には、公的なものだけでも
4種類あります。

国土交通省管轄の地価公示
都道府県管轄の地価調査
自治省管轄の固定資産税評価
国税庁管轄の相続税路線価

なんじゃこりゃって思っている人が、ほとんどだと
思いますが、これを「1物4価」と一般的には言います。

つまり、土地の値段には、4つの価格があるって
ことなんですね。

その上、不動産売買の実際の市場では、売り手と
買い手の力関係や、思惑が入り乱れますから、
土地の値段って、あってないようなものと言えます

私は、仕事上その事自体は知っていました。

ただ、この本を読んでびっくりしたのは、その
土地の値段を、国家が戦略的に操作していたと
いう事実です

「地価」はつくられている 濠 壱成(ごう いっせい)著
株式会社経済界 2008

不動産鑑定のからくりの裏側など、とても興味深い
お話がたくさんあります

ただ、専門用語も多いので、ちょっと頑張って読んで
みて下さい。

土地の値段は一つしかないと思っていた方は、目から
うろこがぼろぼろ落ちること、間違いなしです。

これから少し景気が良くなるから、不動産投資でも
しようかと思っている方は、是非読んで予習して下さい。

不動産投資の落とし穴のお話も満載ですから、
転ばぬ先の杖になりますよ

不動産投資なんか関係ないわという若者も、
お役所のからくりを知る上で、勉強になります