遺伝子工学の世界は、日進月歩ですから、
7年近く前に書かれたこの本の内容は、
少し古いかもしれません

でも、あえてお勧めする理由は、この本を読むと
なんだか元気になれるからです。

生命のバカ力(いのちのばかじから)
村上和雄 著 講談社プラスアルファ新書 2003

あなたの遺伝子が97%は眠っていて、その中に
素晴らしい才能が隠れているかもしれないと
言われたらうれしくないですか

根が単純な私は、すぐその気になってしまいました。

「そうだ、私にはまだまだ、隠れた才能があるんだ

眠っている才能を目覚めさせるには何が必要か
王子様の口づけではありません

環境を変えることだそうです。

「火事場のクソ力」ってキン肉マンでよく聞いたセリフ
ですが、これは遺伝子的には正しいそうです。

環境に即応して様々な遺伝子が目覚めたり眠ったり
するからこそ、人類は今までの過酷な環境変化の中で
生き延びてくることが出来たのです。

それにしても、地球上の生物、微生物から人類まで
全ての生物の遺伝子暗号が皆同じということは、
すべての生物の起源がたった一つの生命体
だったらしいという話。

SFチックで面白いです

この本の良い所は、遺伝子工学の話ばかりではなくて、
人生の処世術が書かれているところ。

特に「身銭を切る」「天の貯金」のお話は、ついつい
目先の損得ばかりを気にしてしまう私には、良い
忠告でした

ちょっと前の本なので、古本屋さんでしか手に入
らないかもしれませんが、自分のことがよくわから
ないなあとか、最近ちょっと自信がないなあと
思っている方にお勧めの1冊です