”水”が新たな産業を切り拓く | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

”水”が新たな産業を切り拓く

『みんなで、一緒に、日本再起動。』

こんばんは。宮川典子です。
今日も辻立ちをしている時に温かく手を振っていただき
いつもありがとうございます。
日中の場合は暖かくて、太陽のありがたさも同時に実感します。
一方で、強く吹いた風は冷たかったので、
まだまだ厳しい冬と優しい春が混在したような日々が続きそうです。
インフルエンザや腸感冒もかなり流行っていますので、
皆様どうかお体お大切になさってください。


今日は朝から会議や事務処理などが重なりましたが、
午後は辻立ちをした後、山梨大学に行ってきました。
以前から私は水関連産業の創出に意欲をもっているので、
「山梨大学国際流域環境研究センター」に伺いました。



国際流域環境研究センターでは、水に関連した6分野に特化した
教育研究を行っている日本でも貴重なセンターです。
文部科学省が重点研究に集中して支援をする
「グローバルCOEプログラム」に指定されてもいます。
流域水文研究分野・環境動態研究分野・環境管理研究分野・
地域計画研究分野・流域健康リスク研究分野・大学院教育を通して

水に関わる研究から特にアジアを中心とした国際貢献、
水管理の技術が未だ発展途上にある国々への技術・教育支援、
”水”という自然資源を競争力ある産業に育てていこうとされています。
山梨県という土地柄、さまざまな水の研究が行われてきましたが、
その歴史の深さには敬服するばかりです。

現在、「水問題」と一言でいっても、内容はさまざまです。
水資源の枯渇に悩む国・地域もあれば、山梨県南部のように
ゲリラ豪雨などの水災害に悩むところもあります。
また、途上国などでは下水が地下水に漏れ出し、
重篤な病気を引き起こすこともあります。
世界における死亡原因の約15%が水系感染症であることからも、
まだまだ水環境の整備や水質管理が必要なことがわかります。


では、そんな状況下で、水資源と水環境に恵まれた山梨県は
日本においてどんなビジネスモデルとなれるのか?
また、水を生かして国際競争力あるビジネスを生むことは可能か?
私は特に水(地下水)が豊かな山梨県の利点を用いて、
日本に新たな自然産業を創出できると思っています。
私がこれまで考えてきたのは、今の3つのアイディアです。

1)水不足の国への飲料水輸出
  世界におけるミネラルウォーターのシェアが高い日本ですから、
  飲料水に困る国へのミネラルウォーターやおいしい水道水の
  輸出は現在から継続して力を入れるべき分野だと思います。
  しかし、デメリットがあるとすれば、
  飲料水生産における大企業のシェアが大きいので
  地元企業(中小企業)のような雇用を生みにくいということと、
  水をペットボトルにつめるという類の作業工程のほとんどは
  オートマチックなので少人数で事足りてしまうということでしょうか。
2)災害時の水備蓄の拠点地
  山梨県は国内でも特に水の湧出量の多いところですから、
  災害時の備蓄水などの生産・保管拠点になり得るはずです。
  山梨県自体は比較的に地震などの災害が少ないので、
  可能性はあると思います。
  また、全国各地の自治体や民間企業と提携をして、
  備蓄水の管理などをしていくことも一つのカタチかもしれません。
3)水浄化プラントの一大基地
  これは本日伺ったセンターの先生とも一致した分野です。
  水環境が未だ整っていない海外の国に貢献できるような
  水浄化のシステム・技術・マネジメントをパッケージ化して
  海外に提供できるような研究実践プラント基地になれるのでは?と
  今日のお話を伺っていても確信がもてました。
  日本のような衛生的で水道水すらおいしい水環境があるのは
  世界的にみたら奇跡的かもしれません。
  逆を返せば、自治体も民間企業も水の浄化や下水管理に
  非常に大きな資金を投じているということでもあります。
  だからこそ、ローコスト・ローエネルギーで美しい水を管理でき、
  手間がかかるからこそ多くの雇用を確保できるプラント創設は、
  これから取り組む価値のある産業だと思います。  


日本の産業は限界がきている、と言われて久しい昨今。
しかし、国際競争力のある産業の創出はできるはず。
今までは視野に入らなかったものに今一度目を向け、
研究機関との連携をもって実現に向けて動けば可能性は広がります。
日本を支える新たな産業モデルを、山梨から発進したいと思います。

今日はなんだか夢が広がった一日でした。
もっと水について勉強し、その可能性を探っていきます。
お忙しい中貴重なお時間を割いてくださったN先生、
本当にありがとうございました!