若手議員の離党届。 | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

若手議員の離党届。


昨夜遅くに、ケイタイをいじっていて発見したニュースでした。


「民主党の横粂議員、離党届を提出」


横粂さんのブログを拝見していて「もしや・・・」とは思っていたので、

そこまで驚きませんでしたが、勇気を出したのだなぁ・・・と思いました。

確かに、比例で当選している議員さんですから、

「離党するなら議員辞職では?」という声が多いのは理解できます。

ただ、署名集めをしたり党内で文句ばかり言っている議員よりは、よほど潔い。

「首相、しっかりしてください!」と全議員会議(?)か何かで発言しただけあって、

ご自分の政治やリーダーに関する信念を貫かれたところと、

このままでは日本のためにならないという気持ちは評価されていいでしょう。



でも、本心は・・・「抜け出したら逃げたと同じ」と言いたい。



昨年の今頃、政治活動をしていた私は、とても厳しい逆風に晒されていました。

「もう自民党なんか信用しない」「自民党だったら一生政治家になれない」と

有権者の皆様からキツイお言葉をいただいてばかりの毎日でした。

「みんなの党だったら当選するかもよ」と、離党を勧められたこともありました。

無論、私にはそんな気持ちはさらさらありませんでしたが。


そんな中、参院選候補者と衆院選落選候補者の懇談会がありました。

党の幹部も集まって「これから頑張ろう!」という話があるのかと思いきや、

出るわ出るわの執行部批判に愕然としました。

1時間も無駄にしたくない活動を投げ出してまで上京して、

テレビの中のコメンテーターが言っているような言葉ばかりが飛び交う会議室。

つまり、逆風を乗り切ろうとする気概とか具体策とか建設的な意見がなく、

「逆風の責任は執行部の弱さにある!」と糾弾する声が多かったのです。


イヤな雰囲気に怒りに似た感情さえ抱いた私は、最年少ながらこう申し上げた。

「内部批判をしている場合ではない。この逆風の中でも、党員・党友の皆さんは

自民党の復活を信じて草の根で闘ってくださっている。

その思いを無駄にしない政策と姿勢をもつことが、今の自民党に何よりも必要。

人事刷新したからといって、自民党が野に下った本質がわかっていなければ

”新生・自民党”の誕生などあり得ません!」と。

本気で”新生・自民党”をつくるつもりがあるなら、批判よりもすべきことがある。

離党して自分の議席だけ守るよりも、しなければならないことがある。

それなのに、どうしてこんな無駄な時間を!と悔しくてたまりませんでした。



確かに、離党も一つの意志表示でしょう。

しかし、党の改革さえ諦めて、批判ばかりして抜け出すような気持ちで

本当に日本の新たな道筋を示す覚悟などもてるでしょうか?

私は、「NO!」と言いたいんです。



政治を志し、所属政党を決めたのなら、最後まで政党人として、政治家として、

その党の理念を日本の未来のためにフル稼働させるのが仕事です。

どんな決意があっても、理念を捨てて離党してしまえるのなら、

それだけの共鳴、それだけの覚悟だったのかと思えてならないのです。

「この理念とともに心中する」くらいの強い決意がなければ、

党内改革なんかよりずっと難しい日本の改革などできるはずがありません。

だからこそ、横粂議員には「最後の一人になっても日本の足を引っ張る

諸悪の根源を絶ってみせる!」くらいの姿勢で頑張ってほしかった。

今はただただそう思います。



最近、「若い人は、”難しい”と思うとすぐ諦めてしまう」とよく言われます。

これは政治の世界の話だけではなく、どの分野でも感じられる現象だそうです。

20代~40代の若い世代でも志の高く頑張っている人はたくさんいるのに、

こんなふうに思われているのだとしたら悔しいではありませんか!

私たち世代の前には本当にたくさんの、厳しい壁が立ちはだかっています。

お金も現実も人手も、ひと昔前のようにふんだんにあるわけではない。

でも、私たちが踏ん張って乗り越えて、闘って、辛抱していかないと、

変えられるものも変えられなくなります。

困難から、問題を抱える組織から抜け出してしまったら終わりなのです。

明日、横粂議員は後援者の皆さんに経過報告をされるそうですが、

どんな思いを発せられるのか、私もよくよく耳を傾けたいと思います。



まぁ、しかし、率直に考えれば、この政府与党にいられること自体、

日本の未来を考える人の普通の神経では無理ですよね・・・。

この決死の勇気は権力にしがみつくだけの菅総理には届かないだろうと

思ってしまうが故に、若者の抵抗がとても虚しく感じるのかもしれません。



皆さんはどうお感じになりましたか?