学校復興は希望の光。 | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

学校復興は希望の光。


鮮烈なニュースが、鮮烈な言葉とともに入ってきました。




「国旗国歌に反対する教員には、免職も辞さない!」


大阪府の橋下知事の言葉に、教育現場の改革への意志を感じます。


未来を担う子供たちのため、当たり前のことが当たり前にできる現場にする。


教育改革には国会議員のみならず、首長の力と決断が不可欠です。


大阪は多くの教育問題を抱えていますから、良い方向に進むよう


現地の知り合いの先生方をさらにバックアップしていきたいと思います。




さて、そんな学校教育に関わるニュースの中でも、深刻なものがあります。


「YOMIURI ONLINE」から抜粋したものをご紹介します。




東日本大震災で、被災地の岩手、宮城両県の学校が

応援の教員不足に陥っている。

学習の遅れを取り戻したり心のケアにあたったりするため、

文部科学省は「教育復興担当教員(復興担)」を

新たに配置する予算配分を決めたが、

現実の教員確保は難しく両県で100人以上足りない状況だ。

住宅が確保できず受け入れを断念するケースもある。

文科省によると、岩手、宮城、福島の3県では16日現在で

少なくとも20人の公立校の教職員が死亡。

沿岸地域からの転校生を受け入れた内陸の学校や、

各学年が別の学校に間借りする

「分散授業」実施校などでも教員が不足する。

同省は4月末、国費で、阪神大震災のピーク時(207人)の

2倍以上にあたる計424人を被災4県に配置する方針を決定、

宮城、岩手両県教委などでは教員を緊急募集した。

しかし現場で授業にあたる教員を充てることは難しく、

OBらも数が少ないなどで確保が難航。

宮城県教委では、東京都から派遣された68人と

地元採用の講師を合わせても、必要な270~280人のうち

「少なくとも40~50人は足りない見通し」という。

特に被害が大きく人手が必要な石巻市、

気仙沼市で増員が進んでいない。

岩手県教委も必要な200人のうち確保できたのは約130人で、

残りはメドが立たないという。




教師の人員数が足りないということは、現場にとって大変厳しいものです。


現在も校舎が津波の被害を受けていたり、避難所になっているために


通常通りの授業ができない学校が東北3県でも多くあります。


また、子供たちのメンタル面の問題が徐々に表に出てくる時期ですから、


スクールカウンセラーや授業以外で子供たちをケアする教師が必要です。


教育は、極端に言えば、建物がなくても、机や椅子がなくても、


信頼し合う教師と児童・生徒がいて向き合う場所があればできるものです。


しかし、子供たちを受け止める存在である教師が足りないのであれば、


学習活動を行うことはおろか、子供たちは心の拠り所を失ってしまいます。


また、貴重な学びの時間を逃すことは、子供たちとっては大きな損失であります。




被災しながらも、きっと大人たちの前では努めて笑顔で


明るく振る舞っている子供たちのことを思うと胸が痛むと同時に、


本来ならそんな子供たちに寄り添いたいと思うはずの多くの先生方が


大震災によってお亡くなりになったのは、痛恨の極みでもあります。


あの津波から子供たちを守ろうとした・・・そんな姿が思い浮かぶからです。




しかし現実問題として、他都道府県ですでに教職に就いている先生を


被災地に派遣することは難しいと思います。


ですから、以下のような条件に合う皆さんのお力が必要だと私は考えます。




●教職経験者(退職者)

  ※教育活動以外の仕事も多くあるでしょうから、

    体力に自信のある方がよいでしょう。


●臨床心理士の有資格者

  ※スクールカウンセリングの経験がない方でも結構かと思います。

    しかし、育成会や子供会などで児童・生徒と接する機会が多かった方も

    本来はお力を発揮していただけるかと感じています。


●教職免許保有者

  ※免許をもっていれば、幼・小・中・高の区別に関係なく、

    人員数の不足する現場に可能な限り入れるような

    特例(条例)の整備も必要だと考えます。


●教育委員会や教育センターに出向している免許保有者

  ※各都道府県、各市町村の教育委員会には現職の先生がいますし、

    地方自治体に設置されているセンターにも同様に先生がいます。

    これらの先生方は現場で授業をもっているわけではないので、

    業務に差し支えが出ないようなローテーションを組むことができれば

    短期でのヘルプに入ることも可能かと思います。


●免許は保有していないが、学習塾などでの就職経験がある者

  ※Team Teaching(免許保有者が第一担任、非保有者が第二担任)の

    形をとることが許されれば、人員確保も進むはずです。


●これから教職に就くことを希望している免許取得見込み者

  ※人員不足の県で最初の教師生活を送ってくだされば幸いです。




私も自身が考える6つの条件のうち、2つに当てはまる人間です。


ですから、真剣にこの制度に手を挙げようかと考えていますし、


周囲にも「生活環境さえ整えば決断できるのに・・・」という人もたくさんいます。


生活環境、特に住環境を整えることは仮設住宅建設の遅れを見ていると


難しいと理解していますが、例えば被害の少なかったホテルや旅館などを


教職員寮の代わりとして提供(国もしくは自治体負担)していただければ


「子供たちのために!」と立ち上がってくれる先生は多いと思うのです。




学校が復興し、街に子供たちの明るい声が響き渡ることは、


たくさんのものを失った厳しい現実から引き揚げてくれる希望の光です。


「未来への希望の光を何とか取り戻したい」―私はそう強く思っています。




もし、皆さんの周りで上記の条件に当てはまるような方がいらっしゃいましたら、


ぜひ一度、話だけでもお伝えいただけないでしょうか?


また、宮城県・岩手県・福島県の各教育委員会のHPなどもご確認ください。


どうぞよろしくお願い申し上げます。





◆宮城県教育委員会HPhttp://www.pref.miyagi.jp/kyouiku/

  ※詳細は「教職員課」のページをご覧ください。


◆福島県教育委員会HPhttp://www.pref.fks.ed.jp/



◆岩手県教育委員会HPhttp://www.pref.iwate.jp/info.rbz?nd=86&ik=3