悲しい風評被害。
恐れていたことが起きた。
農作物や畜産物の風評被害はもちろんのこと、
こういう事態が起きることを私は一番危惧していた。
「放射能がうつる」
「君の名前は”福島くん”だ」
現状を知ってか知らずか、子供たちは残酷ないじめを始めているようだ。
やっと移住し、安息の地を得たと思ったところにこの言葉。
自宅も故郷も捨てて、泣く泣く別の土地へと避難してきたのに、
受け入れる側がこんな状態でどうするのか。
被災者の「安心」(あんじん)はどこにあるのか、と思わずにはいられない。
「ひとつになろう、日本。」
「みんなでがんばろう、日本。」
「絆ニッポン」
皆が皆、文字や言葉では掲げるならば、
こんな悲しい子供たちへの風評被害が起きるはずはない。
そう信じていたいけれど、現実は厳しく目の前に立ちはだかる。
子供たちは、とてもいとおしく、愛すべき存在である。
そして、純粋が故に、無垢で無知であるが故に、ひどく残酷でもある。
だからこそ、私たち大人がしっかりと導いてあげなければいけない。
体の傷も、故郷が負った傷も、いずれきれいに治る時が来る。
しかし、心の傷は人を死や”心の死”へ追いやることがある。
せっかく助かった命を、何ら関係ない別の理由でなくすことがないよう
被災者の皆様を受け入れる側には細心の注意をお願いしたい。
新たな友達を受け入れる子供の皆さん。
自分の家を捨てて避難してきた友達にとって、あなたたちだけが頼りなのです。
どうか、そんな友達の心を傷つけるようなことはしないでください。
優しく明るく、いつものように接してあげてください。
よろしくお願いしますm(_ _ )m