去り際の潔さ。
こんなニュースが飛び込んできた。
自民党前衆院議員の太田誠一元農水相(65)は2日午前、
福岡市内のホテルで後援会を開き、
次期衆院選挙に出馬しない意向を表明した。
事務所関係者によると、太田氏はかねて70歳定年制を主張。
次の選挙で当選してもその任期中に70歳を迎える可能性が
高いことから、後進に道を譲る意向を決めたという。
(時事通信より引用)
「後進に道を譲る」方法がどんなものかはわからないが、
私は自らの発言を貫く姿に、去り際の潔さを感じた。
「政治家の変節」ばかりを目にする昨今。
国民との約束が「デタラメ」で言いすぎだったと言う、
他党の政党議席で当選しておきながらまだしがみつく。
こんな状態で、「政治を信頼してくれ」と言っても無理な話だ。
日常の人間関係でも、話がコロコロ変わってウソをつく人間は、
どんなに取り繕っても最後まで信用されることはない。
政治家も人間、信頼されるためには自らの発言を貫くべきだ。
政治に携わる者は、多くの方々の支援があってこそ
政治的活動を続けることができる。
自らの出処進退は、どんな時でも支援者に諮って決める。
自分の好き勝手だけをするわけにはいかないのだ。
私もその様子がわかるだけに、太田氏の決断の重さが解る。
この国政の状況をみれば、身震いするくらい腹立たしいだろう。
内心は、そういう気持ちでおられるはずだ。
しかし、その腹立たしさは「政治家の変節」を目にすることで
起きている現実がある。
だからこそ、現状にあって、政治家として自らの発言を貫き、
自らの存在を”斬る”ことを徹底したのだと、私は感じている。
今までのご苦労に敬意を表し、拍手でお送りしたい。
自らの身を削る覚悟もなく増税を叫ぶ人間に、信頼は寄らない。
自らの変節をのらりくらりかわす人間に、信票など与えられない。
去り際の、潔さ。
自らの言葉を国民にぶつけて信を得た人間ならば、
その変節を恥じて自らケジメをつけることを、断固として望む!