韓国の願いは・・・ | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

韓国の願いは・・・


宮川典子です、こんばんは。


これから急遽東京に飛ばなければならなくなったのですが、


まずはこのブログを書いて出発したいと思います。





北朝鮮の砲撃、韓国軍の兵士だけではなく民間人2名の命をも奪いました。


突然(のように見えた)のことに、茫然とした方もいらしたのでは・・・と思います。


朝鮮戦争休戦中とはいえ、「休戦」は決して「終戦」ではないのだということを


まざまざと思い知らされたような気がしました。


そして、「平和」というのは決して「当たり前」ではないことも明白です。


いつ、どこで平和な状態が崩れるかわからない。


だからこそ、その平和を守るための環境整備をしなくてはいけない。


そんな危機感をもったのは、きっと私だけではないはずです。





しかし、この朝鮮半島の混乱で、一番悲しいと思うのは


「同胞同士の闘い」であるということではないでしょうか?


同じ民族同士が、お互いに歩み寄れずに闘いと対立を続ける。


50年以上のこの歴史は朝鮮半島の不幸であると言えます。





2年前、私は教育制度の研究のため、韓国を訪れたことがあります。


その時には、DMZまで行き、板門店を見学したり、


1メートル先にいる北朝鮮の兵士の様子を見たりしました。


その当時から、韓国は「学歴社会」だけでは生きていけないと、


道徳教育に大変な力を入れ、国家的プロジェクトを開始していました。


学力偏向の教育が子供たちの心を壊し、社会を壊し、伝統を壊し、


「このままでは国が立ち行かなくなる」との視点から発した大転換でした。





しかし、そこにはもう一つの大きな国家目標が隠されていました。


それは・・・「南北統一」だったのです。


一般的に私たちが知っている道徳教育に上乗せをするように、


”市民倫理”や”民族倫理”や”社会倫理”を積極的に取り入れ、


儒教に基づく「家族主義」から「社会共同体主義」への転換を図り、


国民の国家意識と民族意識を高めて、「南北統一」へつなげる。


実力行使でなく、経済制裁でなく、人心から変えていって


同胞が手をつないで生活できる半島を創りたい。


そんな願いを切々と語るプロジェクトチームの表情が忘れられません。





だからこそ、今回の砲撃を受け、彼らはどんな思いでいるか・・・。


私は夢を語るあの表情を思い出すと、ちょっぴりやるせなくなるのです。





韓国、北朝鮮の間でどこで関係が崩れてしまったのかは定かでありません。


私が知る術もない両国間の事情もあるかもしれません。


しかし、隣国2ヶ国の間の争いが止み、


同胞同士の闘いがいつか「終戦」して平和が訪れることを願うばかりです。






今回の砲撃で奪われた人命のご冥福を、心からお祈り申し上げます。





追伸


砲撃に対し、適切とは到底思えない発言があったとの報道があります。


嘆かわしい限りです。


一番に考えるべきは、大切な人を失ったご遺族の気持ち。


人命がかかわるこのような事案に対して、決して軽率な発言がないことを


一日本人として切に願います。