「知らない」はずなどない! | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

「知らない」はずなどない!

宮川典子です、こんにちは。


今日も肌寒いですね。薄曇りの空が、やっぱり秋の様子。


服のセレクトを間違うと、風邪をひいてしまうかもしれないですあせる


皆さんもぜひ気候の変化にはお気を付けください。





さて・・・


今日は、ちょっと切なく、やるせない気持ちでこのブログを書いています。。。


それは、こんなニュースを目にしたからです。






「小6女児、イジメを苦に自宅で首つり自殺」



子どもたちの自殺のニュースは、本当に胸が痛みます。


「どうして小学生が自らの命を投げねばならなかったのか・・・」


胸が苦しくなって、どうしようもなく辛いしょぼん


原因は違うにせよ、私も教師時代に生徒を2人亡くした経験があるので、


その時の無力感を思い出して涙が出てしまいます。。。


そして、その悲しい姿を発見したご家族の皆様の心中を察すると、


いたたまれなくて・・・お悔やみの言葉さえ軽く感じてしまいます。





そのニュースの中、この少女のお父様がこう言っていました。


「何度も学校にお願いしました。イジメをやめさせてくれ、と・・・」


同級生からの執拗な嫌がらせに悩んだ少女は、


きっと一番頼れる家族に悩みを打ち明けていたのだと思います。


独りで悩むだけでなく、ちゃんと頼るところがあったことは救いです。


そして、家族に打ち明けることができた少女は勇気のある子だったと思います。


しかし、その勇気が事態の打破につながることはなかった・・・


そのことが悲しくてたまりません。





学校側のコメントとしては、こんな一言が報道されています。


「イジメの対象になっているとは認識していなかった。知らなかった」


イジメ問題といえば、今まで数多くの事件が報道されていますが、


いつも決まりきった、こんな”セリフ”しか返ってきません。


子どもたちの悲痛な叫びに真摯に応えない大人の、


情けない姿がそこにあると私は感じずにはいられないのです。





私は、教育現場にいた人間です。


だから、こう言いたい。


「知らない」はずなどない!!と。





教師時代のことを思い出してみると、私たち教師たちから見れば


子どもたちの様子は手にとるようにわかります。


どんな陰湿なイジメがあったとしても、その様子はわかるはず。


子どもたちにしっかり目が向けられていれば、わかるはずなんです。


学校は、いわば子どもたちの未来と命を預かっているところ。


教師は、子どもたちの未来と命の尊さを守る人間。


しかし、その教師が生徒の死に際して「知らない」とは何事でしょうか・・・。


「認識していたが、対処しきれなかった」と正直に言ってくれたなら、


もっとこれからにつながる対処方法を見出すこともできます。


でも、「知らない」と言ってしまったら・・・もう何もできないじゃない・・・。


どうして、大人は、教師は、真実から目を背けてしまうのでしょうか・・・。






以前、北海道でイジメによる自殺が起こりました。


それを機に、全国でイジメに関する調査が行われ、結果も公表されました。


私は、その内容を見て、愕然としたのを今でも覚えています。


明らかに、実態とは違う結果。


大人にとって都合のいい結果だったからです。






教師は、いつからこんな保身体質になってしまったのか?






小学校6年生の少女が、死をもって訴えたかったこととは何か。


彼女の死を無駄にしないために私たち大人にできることは・・・


「真実から目を背けない」「保身に走らない」


この2つのことだけだろう。


失敗があったなら、「失敗があった。申し訳なかった」と正直に言ってほしい。


そうでなければ、何も解決しないのだから。


そうでなければ、死に追いやった子どもたちにさえ命の尊さを伝えられない。


私たち大人が、子どもの未来を背負う教師が矢面に立つことがあっても、


それでも、現実から逃げずに立ち向かわなければいけいない。


そして、二度と同じことを起こさないように改めていかなければならない。


それ以外の「誠意」はない。


私は、そう思います。





やるせない気持ちが強くて・・・文章としてはまとまりそうもありません。


でも、この気持ちを忘れず、私のなすべきことを今一度考えたいと思います。




勇気ある、繊細な少女のご冥福を心からお祈り申し上げます。