卒業、本当におめでとう。
2月さん、さようなら
3月さん、こんにちは
2010年が始まって、早2ヶ月が過ぎました。あっという間の2ヶ月でした。「もうだいぶあったかくなったなぁ」と思いながら恒例の駅頭をしていると、見慣れた顔がエスカレーターから降りてきました。「先生~!応援に来ました!」と駆け寄ってきたと思ったら、「はい、これ!先生の後輩になれました!」と・・・
よく見ると、大学の合格通知でした!
自分の目標を追いかけるために卒業後も1年間努力を重ねた結果、彼女は目標を達成したとのことでした。本当に頑張り屋さんで、手首が腱鞘炎になるほどの努力家。陰ながら成功を祈っていただけに、この報告は本当にうれしかったです。こうして頑張る教え子たちの姿には、こちらが励まされてばっかり。「私も頑張った。今度は先生の番ですよ!」と激励してもらい、後ろ姿を見送りました。
3月に入り、春の息吹を感じる季節になると、学校では「別れの時」がやってきます。今日は、私の元・勤務先の卒業式に参列いたしました。私が最後に担任した当時の中学3年生が、いよいよ高校を巣立つ時がやってきたからです。式が始まり、堂々と入場してくる生徒たち。担任の先生からの呼名に、「ハイ!」としっかり応える声。3年前の卒業式を思い出しながら、とても立派に成長した生徒たちの姿を見ていました。大学受験真っ只中の生徒たち、厳粛に行われた式を見て心から彼らを誇りに思いました。
3年前、退職することを決めていた私は、晴々とした生徒たちを前に複雑な思いを抱えていました。卒業式を終えた生徒たちは、入学式まで登校することはありません。つまり、私が退職することを告げる離任式に、彼らの姿はない。かといって、離任式を前に伝えるわけにもいかない。無邪気な笑顔で「高校になっても先生のクラスがいい」と話しかけてくる顔々を、私は直視することができませんでした。「本当は離れたくない・・・でも、志を立てたからには貫かなくては・・・」と、気持ちは揺れ動いていました。卒業式での立派な姿をしっかりと目に焼き付け、「あぁ、この子たちは本当によく頑張ってきたんだなぁ」と感慨深く『旅立ちの日に』を歌う泣き顔を見ていました。そして、「この子たちの笑顔のために、私は人生を尽くすんだ!」と決意を新たにしました。今もその気持ちは変わりません。
そして、保護者の皆様も同伴で行われる「卒業を祝う会」で、我がクラスが今まで練習してきた出し物とはまったく違うものを披露してくれました。山梨県出身の人気バンド・レミオロメンの『3月9日』の替え歌でした。あんなにあったかい歌は聴いたことがなかった。今でも口ずさめば涙がこぼれるくらい、素晴らしいサプライズでした。
生徒たちとの思い出は筆舌に尽くしがたいほどたくさんありますが、今日の日を迎えられたことは元担任として本当に喜ばしいことでした。彼らの明るい未来のために、彼らの子どもたちの明るい未来のために、私は人生を賭けて邁進していきます。
(If you can dream it, you can do it! 頑張れ!)
『3月9日』
瞳を閉じれば あなたが
瞼の裏にいることで
どれほど強くなれたでしょう
あなたにとって私も そうでありたい
【卒業生のみんなへ】
あなたたちがいてくれたから、今の私がいます。
みんなに告げた約束を守るために、これからも頑張るよ。
みんなの写真をいつも肌身離さずに。
きょうの典気・・・「うれし泣き!日本晴れ!」
(”元”教職員なのに、「仰げば尊し」に号泣・・・)