「むめの的」生き方 | 宮川典子オフィシャルブログ「きょうの典気」Powered by Ameba

「むめの的」生き方



 塾の生活に慣れてきたころ、政経塾1年生にとって大切な「関西研修」というのが行われます。これは、塾主・松下幸之助の足跡・功績をたどりながら、塾生としての心構えをさらに磨く時間だ、と私は考えました。正直言って、入塾するまでの私にとって、「松下幸之助」という人は歴史上の”すごい”人。遠い遠い存在でした。

 しかし、関西研修に行って、ものすごく心動かされたことがありました。それは、松下資料館にうかがった時、松下政経塾設立に向けた意気込みを語っている音声資料を耳にした時。言葉ではうまく言えないのだけれど、もう胸が熱くなって涙がこみ上げてきてしまったのでした。政経塾に身を置くことができたのは、偶然ではなく必然。しかも、この塾主の声を聞くために、この想いを直に感じるために、関西研修があったのだと思われてなりませんでした。あれ以来、「君、私がこれだけの想いをこめて創った政経塾にいるんやから、精一杯がんばらなあかんで」と塾主に背中を押されているような気がしています。


 それと、もう一つ感銘を受けたのは、塾主の奥様・むめのさんの生き方。ある時、事業が苦しくなってあきらめそうになっていた幸之助を、むめのさんは厳しくつっぱねたそうです。「世の中のため、日本のためにがんばると言った言葉はどこへいったんですか!」と。”世界の松下”の影となり日向となり支えたのは、松下むめのという強くて芯の通った大和撫子だったのです。塾主のどんなことも受け入れた器の大きさ、同じ女性としてこれからは「むめの的」生き方を研究しないといけないな・・・と思います。


一人の人間として、愛する人を優しく厳しく包める人でありたい。そして、どんな激動も乗り越え、最後にはこの写真のように穏やかな日差しの中で笑顔を分かち合えたらいいな。


 もっともっと成長せねば!塾主とむめのさんのパワーをいただきながら、研修に励みたいと思います。