こんばんは

 

先日 知人から

どうやって決算書を読めるようになったのか?

と 質問をされて

 

「 一応 簿記の資格を持っているので・・・」

と 答えながらも

 

いやいや・・・

簿記3級を持っていたとはいえ

初めて経理担当者になった頃は 

決算書を読めるとはいえなかったことを思い出しました。

 

資格の試験は資格の試験であって

学生の頃の一夜漬けと一緒で

辻褄が合っていなくても 丸暗記でもなんでも

受かれば良いので意味が理解できていなくても

勢いでなんとかなってしまう部分があります。

 

実際に自社の決算書に置き換えたときに

それが何を意味しているのか?

をいうことは理解できていなかったのです。

 

 

当時は銀行とのお付き合いが

ほぼ一つの銀行に限定されていたので

経営の大先輩から利息を減らすためには

他の銀行ともお付き合いを広げた方が良いと言われ

何も分からないまま

自分からとある政府系金融に電話して

アポイントを取って

決算書を持ち込んだということをしたのです。

 

今から思えば なんという無謀な行為・・・・

 

さらに・・・

当時の私は 簿記3級を「ただ持っている」だけで

自社の決算書がどういう決算書なのかさえも理解できていませんでした。

決算書を抱えてやってきた私のお相手をしてくださったのは

当時40代後半くらいのYさんという方でした。

金融機関の支店の接客ブースの白いテーブルを挟んで

私と対面していたYさんは困った顔をしながら説明してくれるのですが

私に取っては外国語を聞いているような気分でした。

 

そんな私の表情を読み取ったYさんは

まるで小学生に説明するかのように

簡単な図を書きながら、こういう理由で今はお付き合いは難しいですね。と

丁寧に説明してくれました。

 

・・・・ 今思うと 恥ずかしい限り。

Yさんの貴重なお時間使っていただき

自社の決算書なのにも関わらず

基本中の基本中の基本を

説明してもらうという謎の現象。

 

無知だからこそできた行動でした。

 

Yさんの描いてくれた図を持って帰ってきて

初めて

「 自社の決算書を自分が理解できないのはダメだ 」と思ったのです。

 

単なる資格ではなくて 

実務として理解できるようになるにはどうすればいいのだろうか?

あれこれ考え

「 財務 」とか 「 経理 」と 名のつく講習会に

片っ端から参加しまくりました。

 

よく分からない部分は顧問税理士さんに

何度も何度も同じ質問を繰り返しました。

 

そのおかげで 数年経った頃には

「 自社の決算書に関してはある程度は理解できます 」と

言えるようになりました。

 

 

今もしもYさんに会うことができたら

「 あの時は ありがとうございました 」と言いたいです。

Y さんの ほとほと困り果てた

無知とはいえお客の前ではため息を堪えていた

顔が今でも忘れられません笑