9月7日、日仏訓練「ブリュネ・タカモリ24」の中止を求めて、陸自王城寺原演習場にて申し入れをおこないました。以下は、申し入れ文です。
陸上自衛隊 東北方面総監 牛嶋 築 様
陸上自衛隊 第39普通科連隊・連隊長 萱沼 文洋 様
日仏実動訓練「ブリュネ・タカモリ24」の中止を求めます
陸上自衛隊とフランス陸軍は、9月8日から20日にかけて、合同の実動訓練を王城寺原演習場・岩手山演習場で行おうとしています。今回の訓練は、国内では初めてのフランス陸軍との共同訓練で、王城寺原演習場では、米軍や、昨年のイギリス軍に続くNATO加盟国軍隊との訓練です。
陸上幕僚監部発表および報道によれば、「対ゲリラ・コマンドウ作戦に係る戦術技量の向上」を目的に、陸上自衛隊は弘前市の第39普通科連隊など約100人、フランス陸軍は、中東・アフリカで対ゲリラ戦に従事する仏南部ニームの第6軽機甲旅団約50人が参加すると言われています。
岸田内閣は、2022年の安保3文書で日本が敵基地攻撃能力をもつことへと転換させ、在日米軍と自衛隊の指揮・統制の連携強化を進めてきました。その中で自衛隊は近年、米軍以外にもイギリス、フランス、イタリア、オーストラリアなどの各国軍隊とも軍事行動を展開してきました。王城寺原演習場では、昨年5-6月の在沖米軍との実弾射撃訓練、昨年11月のイギリス陸軍との実動訓練、今年に入っては、米軍機からの降下訓練が立て続けに行われ、この秋にも在沖米軍の訓練が予定されています。本訓練は、戦争放棄をうたった日本国憲法を踏み破り、日本が敵視する中国や北朝鮮との軍事的緊張をさらに高めることになります。
わずか2週間前に1枚の紙切れの「ニュースリリース」が発表されましたが、本訓練の具体的な想定や内容については、現地住民をはじめ、宮城県に生活する私達にはまったく知らされていません。昨秋のイギリス軍との演習同様「寝耳に水」です。
今、自衛隊をめぐっては重大事故が連続し、隊内のハラスメント続発や、賄賂や裏金の横行など次々と問題が明らかとなっており、地域住民、宮城県民の不信と怒りは高まるばかりです。
先の大戦後、開拓農民として歩み始めた王城寺原現地住民は、米占領軍による接収にたいして、生活と営農、自らの命と暮らしを守るたたかいを続け、「手で石を開く」と言われた困難辛苦のうえに今の生活があります。年間300日をこえる自衛隊の訓練のうえに、日米の訓練が加わり、在沖米軍の移転訓練には当初から反対を続けてきました。今回は、フランス軍までもが戦争訓練にやってきます。毎日の暮らしと実戦訓練が隣り合わせの現状は放置できません。
私たちは1998年から、戦争への動きに反対して行動を続けてきた市民団体であり、今回行われる戦争のための訓練を断じて認めることはできません。日仏実動訓練「ブリュネ・タカモリ24」の中止を強く求めます。
2024年9月7日
とめよう戦争への道!百万人署名運動・宮城県連絡会