6月10日、米軍演習「ヴァリアント・シールド2024」に反対し、住民の命と生活を守るために全力をあげることを求める申し入れを、東松島市に対しておこないました。

当連絡会は、東松島市復興政策部の担当者に対して申入書を手渡し、以下の申し入れ文を読み上げました。

 

 

東松島市の担当者は、「国際情勢をみたときに演習は必要」との見解を示しました。申し入れ参加者からは、「敵基地への先制攻撃を明記した安保3文書に基づく日米演習は、日本を守る演習ではない」「米軍三沢基地のF16はイラク戦争に参戦した戦闘機」と訴え、東松島市として演習に反対するよう求めました。また、「訓練区域は三陸沖海域であると聞いている」という東松島市の担当者に対して、参加者は「沖縄の米軍機は、定められた飛行ルートを守っていない現実がある」と述べ、住民の命と生活を守るためには演習そのものをやめさせる以外にないことを訴えました。

 

 

東松島市長 渥美巖 殿

申入書
米軍演習「ヴァリアント・シールド2024」に反対し
住民の命と生活を守るために全力をあげてください

6月7日~18日にかけて、米軍は大規模演習「ヴァリアント・シールド2024」を行おうとしています。演習はグアム、ハワイを含むインド太平洋地域の広範なエリアで行われ、今回、初めて自衛隊や諸外国の部隊が参加するとされています。防衛省が示した資料によれば、日本国内の訓練実施場所は陸・海・空の日本全体に及んでいます。
本演習は、米国の「統合抑止」戦略に基づく戦争訓練です。戦争放棄をうたった日本国憲法を踏み破り、日本が敵基地攻撃能力を保有することに転換した2022年安保3文書を、実践するものです。平時から米軍と自衛隊が共同訓練を行い、米軍の自衛隊基地使用、自衛隊の在日米軍基地使用、あるいは民間空港・港湾を軍事利用する戦争訓練を、日本全国で行うものです。この訓練によって、米国や日本が敵視する中国や北朝鮮との軍事的緊張を著しく高めることになります。

航空自衛隊松島基地では、「米軍戦闘機等展開」「共同対航空戦闘」の2つの訓練が行われようとしています。米軍三沢基地所属のF16戦闘機6機程度が飛来し、米軍初となる松島基地を拠点とする訓練です。報道によれば、「米軍三沢基地に配備されているF16は、レーダー施設など相手の防空網を破壊するのが主任務」(5/25河北新報)です。米軍機F16と自衛隊機の共同訓練は、先制攻撃を含む敵基地攻撃のための戦争訓練に他なりません。

東北防衛局は、本演習において実弾は使用しないと強調していますが、そのことで住民の命や生活が守られるわけではありません。米軍三沢基地所属のF16戦闘機は、2019年11月6日、青森県六ケ所村で訓練中、民間地である牧草地に重さ約230キロの「模擬弾」を落下させました。また、米軍三沢基地周辺に住む住民の8割近くが、戦闘機などの騒音のために移転を希望せざるを得ない状況に置かれていると報道されました(5/31東奥日報)。他方、沖縄の嘉手納基地に米国から飛来したF16の訓練によって、4月9日、北谷町では「聴覚に異常を来す」水準の116・7デシベルが観測されました(4/10沖縄タイムス)。
市長は取材において「訓練は必要」「訓練の安全な実施を」と述べました(5/25河北新報)。しかし求められているのは、戦争を起こさせないために政治や行政があらゆる努力をすることです。

私たちは、戦争につながるあらゆる動きに反対です。米軍演習「ヴァリアント・シールド2024」に反対し、住民の命や生活を守るために全力をあげることを強く求めます。

2024年6月10日
とめよう戦争への道!百万人署名運動・宮城県連絡会