閣下の側近が1人、亡くなりました。

 

 

死に様が印象的でした。

 

 

「助けておきながら 結局は拷問するのだろう?

 そんなのは真っ平だ……」

 

  (略)

 

「敵……

 メディチの傍系とはいえ

 庶子の私に敵も味方もあるものか

 待遇さえよければ相手は誰でもよかった……」

 

  (略)

 

「私達はいつも利用される側―――

 どうあがいても対等には扱われぬ」

 

  (略)

 

「貴族に我々の気持ちなどわかるはずもない……」

 

  (略)

 

「生涯か……

 

 もう 終わる」

 

息絶えた男の瞼を、ミケロットが静かに閉じました。

これが惣領冬実先生の描かれた死です。

最初は誰をも惹きつける魅力的なチェーザレに目が行っていたのですが、この場面でミケロットに惹かれました。本来ならば生け捕りにしてチェーザレに差し出さねばならない男を見送ったのです。

 

 

恐らくこの場面、大切なのは上で(略)にしてしまった部分です。

 

死んでいく男はチェーザレのことを語りました。

 

「同じ庶子でも貴族というだけで奴の頭上には限りなく恩寵が降り注ぐ―――」

 

それにミケロットが答えます。

 

「おまえにとってはあれが恩寵か……」

 

と。そして続けました。

 

「チェーザレにおまえの心がわからぬように……

 おまえにも奴の心は生涯わかるまい」

 

 

 

この前の場面では主人公の友人が亡くなっております。

 

人が殺された場面があったのは、チェーザレと主人公が夜、危険な区域に行ったときでした。

これからは、権力抗争でばったばった人が殺されるかもしれないと覚悟しました。