忘了自己 side story
君が笑ってくれるだけで
僕の心がこんなに騒ぐこと
君は知らない
ありふれた言葉も
なにげないしぐさも
僕には君のすべてが愛しくて
君の流す涙は
僕の心に傷をつけていく
どうして君なのか
愛されることより愛することを選んでしまう
その理由さえ見つからないけれど
君を忘れることができなくて
たとえ瞳の中に
僕がいなくても
君の心の中に別の誰かがいたとしても
ただ君のそばにいたいだけ
君のことを守りたいだけ
君が悲しいとき
不安な気持でいるときには
手を握ってあげる
そっと肩を抱いてあげる
何も聞かない
何もいらない
ただ君の心の片隅に
僕の居場所があれば
それでいい
この世に報われない愛が
そんな愛がひとつくらいあってもいい