尊敬と嫉妬 | jerrylovelovesickness!!

尊敬と嫉妬

中学生の時



同じクラスの男子で



ものすごく繊細なのに



水彩でありながら油絵のタッチで描く



彼の才能をうらやましく



勝てないって密かに思ってた



美術の時間に彼の作品を見ると



才能があるってこういうことなのだと



思い知らされてた



でもその気持は悔しかったり妬ましかったり



そういう悲しいものではなくて



彼の描くものが大好きだった



その彼があるとき



私が描いていたものを見て



「こんな色は僕には出せない、すごいね」



「いつも君には勝てないって思ってるよ」



って言ってくれたの



その時にすごく素直にうれしくて



私もあなたの作品いつもすごいって思ってるよって



そう言ったら



「うれしいな」って言ってくれた



彼とは別に同じクラスでも話すらしなかったけど



その時のことはなぜかずっと忘れない



ライバルという気持ではなかったけれど



彼のことを同じように描くことを好きなものとして



尊敬の気持すらあった



その彼とお互いに認め合えたことが



すごくすごくうれしかった



だからJerryが同じ世界のひとを



ライバル意識はまったくなくて



よいところを褒めたり



後輩であろうと先輩であろうと



認める気持がわかる気がする



自分にないもの



それを僻むよりも



それを賛美する気持



それを認めて見習う気持



その方がずっといい



ほんとうにあの彼の才能はすごかった



彼がいまも描いてくれていたらいいな



そしてどこかで彼の作品に出会えたらいいな






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