全員揃ったので、最後の目的地「成都大熊猫繁育研究所」へ向かった。
一応市内とは言え、外れなのでホテルからは30分近くかかった。道路の両側が公園のように緑が多くなってきたなぁと思っていたら、看板が見えて来た。
そして、入り口前の道路の中央には白い石(コンクリート?)で出来たパンダのモニュメントがある。
臥龍がうっかりすると通り越してしまいそうなほどの質素さだったのに、こちらはなんてアピール力が凄いんでしょ。
白いアーチ上の門の正面上にはデザイン化されたパンダの親子の絵。
パンダの家かぁ。
中に入るとすぐに「赤ちゃんパンダが生まれました」という看板が置いてあった。中国語、英語、そして日本語のみの表示だった。

成都のパンダセンターのイメージは、どちらかと言うと公園って感じだった。山の合間に出来ている臥龍と違って、平地に出来ているけれど、入ってみると広さを感じる。
中も真っ平らではなくて、適度な(?)イヤ、かなりの勾配が作ってある。団体客などは専用のカートに乗って移動しているけれど、私達は別に先を急ぐ訳でもないので、ゆっくりと笹に囲まれた緑の中を歩いていった。
矢印に沿って歩いていくと、暫くしてパンダの囲いの傍へ到着。囲いと言っても檻があるわけでもなく、パンダの居る場所と私達人間との間は壕があるだけ。中は適度に木々が茂っていて、所々にパンダのために作ってあげた櫓のようなものがあった。そして…こんな表示も。「我是国宝…云々」
なるほど~!国宝かぁ。こんなに可愛い国宝ならば、多少お金払ってでも抱っこしたいと思うけど、日本の動物の国宝(って言うか特別天然記念物)だと、オオサンショウウオとかになる…(^^;。う~~ん、見た目がグロいので、それだったらお金貰っても、イヤだなぁと母と話す(笑)
人だかりがしていたので、その近所にパンダがいるのだろうなぁと思って近寄っていったら、居た。それも見晴台のようになっているところで、ムシャムシャとお食事中。
笹を食べるパキパキ、ムシャムシャという音までよく聞こえる。まるでTVを見ながらおやつを食べる人間みたいな感じ。他には居ないのかなぁ?と思い、周りを見回すと、木の上などに居た。
しかし、だいたいどれも寝ている。食べているのは1頭だけだった(笑)
他にはどこの辺りに居るのかなぁと思ったけれど、パンダを探すのではなくて、人が居るところを目指して行けば間違いなくパンダを見ることが出来た。
その点では、人間が多い成都は楽かもしれない。でも、一つ一つのパンダの飼育スペースが広いので、臥龍に比べると距離感を感じてしまう。
それでも、パンダが動くたびに歓声がアチコチから上がっていた。確かに多くの動物園のパンダに比べるとずっと距離は無いのだけれど、ともかく臥龍での触れ合いが強烈過ぎたので、物足りなく思ってしまうのかもしれない。そうは思いながらもついつい写真を撮ってしまうほどの愛らしさではあったけれども。
途中、観光とはちょっと服装が違うぞ、なんの団体なんだろう?と思う一行がいた。彼らは一様に名札を付けている。あまりジッと見ては相手に失礼なので、よくは見なかったけれど、どうやら国連の視察団だったらしい。ガイドに案内されながらも、パンダそのものを見る人、その周りの居住場所を入念に見る人など様々だった。
とても大きな黒人の男性が通路を塞いでいたので「Excuse me~(すみませ~ん)」とパンダのぬいぐるみを持ちながら声をかけたら、振り向きざまにパンダを見つけ「Oh, panda is here!(パンダがここに!)」と仲間に声を掛け捲っていた。一瞬注目の的…(^^;









