全さんに促されて、その先へ向かうことにした。この先には、楽しみにしていた子パンダの幼稚園があると言うのだ。2005年の夏は臥龍でもパンダのベビー・ラッシュで、過去最高の16頭が生まれた。
そして、その子パンダ達は半年ほど経つと、親から離されて子パンダだけで共同生活をしていたのである。子パンダを親から離したのは、おそらく翌年も繁殖をさせるという目的があったのだろう。なんとなく可哀想な気もしないでもないけれど、パンダは元々、少子の動物でもあるので、少しでも頭数を増やすためには致し方ない方法だと思う。
事務所っぽい?建物が見えてきたなぁと思ったら…その先には「となりのこぱんだ」で見慣れていた景色が目に飛び込んできた。
滑り台があって、高床になっているものがあって。そして…子パンダ達は…みんな寝ていた!のである。う~~ん、時間的にお昼を食べた後なので、お昼寝タイムと言えばそれまでだけれど…あっちで、ゴロン、こっちでもゴロン!って感じだった。
でも、でも!寝ていてもそれでも可愛い~!!
広角で写したり、ズームにして写したりと、もう止まらないって感じ(笑)。
子パンダ達は私達見学者の通る道を挟んで、2箇所に分けられていた。最初に見た道の左側に背を向けて、もう一方を見ると…「パンダが木に生っている~!(注:実際に生っている訳ではありません、例えです)」
アップで
そしてよく見ると1頭だけ、眠らずにゴソゴソ動いている子パンダ発見!人間の子供達でもみんながお昼寝をしているのに、静かに出来なくてゴソゴソしている子供がいるけれど、まさにそんな感じ(笑)。
少し離れた樹上で眠っている子パンダを眺めていたかと思ったら、やおら動き出し…。
予想のつかない動きをするので、ただ黙って見つめているだけの私と母。もちろん周りの観光客もそんな感じ。
子パンダは地面から、1mほど高くなっている床の上に居たのだけれど、昇り降りし易いように、1段低くなっているところから降りずに、高いほうからいきなり後ろ向きで降りようとしていた。
しか~し!当然のことながら足が地面に着くわけもなく…。一旦は下を覗き込んだので、諦めたのかと思ったら、次の瞬間、そのままブラ~~ン!とぶら下がったのである!!
ぶら下がっても、まだ足は地面には着かず宙ぶらりん。爪先立ちでやっと。
少しの間そのままの姿勢で頑張っていたけど、突然手(?イヤ、前足かぁ?)が外れて、コロンっと転がったのにはビックリ。でも、子パンダは、何事もなかったかのように、スタスタと歩き出している。
見ているほうがドキドキ。子パンダは身体が柔らかいので怪我はしないみたい。
歩き出した子パンダは、先ほど見ていた、樹上で眠っている子のいる木の根元までやってきた。そして後ろ足で立ち上がると、上をじっと見ている。意を決したように今度は登り始める。
不器用そうだけど、スルスルと猿が木に登るようには、いかないけれど、えっちらほっちらという感じで登り始めている。パンダの木の登り方は、幹を中心にして、グルグルと周りを周りながら登っていく方法だった。
ネコが木に登るときのように、一直線で登る方法ではなかった。う~ん、こういう点では、ネコではない感じかな?(笑)。それにしても、上には眠っている子がいるので、少なくてもその子がいる限りは上まで登れないんだけど、どうする気だろ?
枝がないので、退かすのはまず不可能だし。
樹上で眠っている子パンダも目を覚まして下を覗き込んでいる。まぁ、確かにもう一頭登ってきているのだから、振動も感じるし、揺れているので当然のことだろうけど。
上に居る子は、最初は起こされたばかりなので、ボ~っとしていたけれど、そのうち大あくび。そして…動き始めた。幹を背にしていたのだけれど、体勢を入れ替えようとしている。
もっと上に登る気でいるのかしら?カメラも連続撮影モードにしっ放しで、ファインダーから目が放せない状態。ファインダー越しにパンダを見ていると…え!あんなところで、足を入れ替えてるの?
一瞬身体を支えていたのは腕の力のみ。いくら樹上で慣れているとはいえ、一応足元を確認しているパンダの子。入れ替え終わると、木の叉のところにキチンと挟まって座ってしまった。あれ~?次はどうするんだろ?座り心地を直した(?)なぁと思っていたら、いきなりそのまま幹にも垂れかかって、再び爆睡に突入!!予想外の行動!子パンダは、睡魔には勝てなかったらしい(笑)
でもって、下から睡眠妨害を企んでいた(?)子パンダは見事に無視されて、行く場所もなし。と言うことで、下に降りてくることに…。
しかし…登る時よりも降りる時の方が、不器用で…。
幹をズズズズっと滑り落ちるような感じで降りてきた。そして最後は根元の二又になったところまで降りてきて(って言うか落ちてきて)、私達人間の方に向かって、カメラ目線!ハイ!よく出来ました~♪
一応、ポーズも決まったので、本人(本パンダ)も気を良くしてか?こちらに向かって歩いてきた。私達のいるところと子パンダのいるエリアとの間には、パンダ側から見ると、壕があって、植込みがあって、そして柵(と言っても植込みと同じ高さで腿くらい)があるので、間違ってもこちら側に来ることは出来ない。それでも、壕のギリギリのところまで来るとホンの2~3m先!にパンダがいることになるのである。その壕のギリギリのところまで来たらどうするのかなぁと思っていたら、子パンダは少しの間、壕を覗き込んでいた。
……と思ったら……、ズ…ズズズズズズーと壕の中へ滑り落ちてしまった!表面の草は雨で湿っていたので、滑りやすかったのかもしれない。でも、それにしてもパンダの足の裏には、滑り止めの毛がびっしり生えているのだから、滑るとは考えにくいけど…。
イヤ、そんなことよりも、滑り落ちてしまった子パンダは大丈夫なのかしら?と立っていた場所を移動して、壕の下が幾らか見えるところまで動いてみた。心配は無用だった。下には落ちた子パンダが、何事もなかったかのように歩いていたのだから。まぁ、きっとどこかに登れるところがあるのだろう。





















