さて、パンダを求めておやつを作る建物の脇を覗き込むと柵があって、その先が壕のようになっていた。ふとその中を見ると…パンダが歩いている~!!それも段々こちらに寄って来ている!
ともかく動いているパンダを見られたのだから、物凄くビックリしたのと興奮!(冷静に考えれば、パンダがどこに居てもおかしくない)
母に向かって「お母さん、パンダが歩いているよ!」(←これも当然・苦笑)凄い美人?(美パンダ?)なパンダに見えたけれど、「ようこそ!」と言って近づいて来たような錯覚に陥った。
そして、視線を木の上に転ずれば、そこにもパンダが!
枝のまたのところに足を広げてつっかえにして、落ちないようにバランスを取って寝ているのである。その姿勢にはビックリ~!落ちないのかしら?と他人事ながら心配したりも…。それにしても、なんて身近に見えるんだろう!ガラスの向こうではなくて、壕と柵があるけれど、ホンの数m先に居るなんて!
木の上で寝ているパンダの先にはまたコンクリートで出来ている建物。どうやら、建物はパンダが夜の間に眠る場所らしい。貴重な動物だから、夜間に万が一、盗難(って言うか誘拐?)のことがないようにしているようだ。
その建物のところには中国人の観光客が3人ほどいて、手を叩いたり、大きな声で呼んだりしていた。見ると…彼らの視線の先(距離的には3~4m先)にはパンダが寝ていたのである。
そのパンダを起こそうとして、騒いでいたらしい。可哀想に。。
そのパンダは最初は仰向けになって頭をこちらの方にしていたけれど、急に起き出すと、まるで寝ぼけている人と同じように這うようにして、頭をその騒いでいる彼らから遠ざけて、お尻を向けて、うつ伏せで再び寝てしまった。
「も~!眠いんだから放っておいてよ~!」と言わんばかりの行動(笑)。うつ伏せになっているので、後ろ足の裏までよ~く見える。鋭いツメと肉球。
そして何よりも可愛らしかったのは短いしっぽ。そして何故かそのしっぽに葉っぱが付いていて(笑)。
寝ている姿を見ていると、まるで人間と同じような感じに見える。パンダは赤ちゃんを抱っこしたりする様子は人間と一緒ねって思ったけど、それ以外の行動もなんだか人間ぽくっておかしかった。
眠い子を起こしても可哀想なので(って言うか自分も同じ立場なら、起こされるのはイヤだし)、その先へ進んで行った。
建物に面して柵のついた運動場らしいものがいくつかに仕切られていて、そこにパンダが1頭ずつ入れられていた。中には運動場に出てきていないパンダも居たけれど、積極的に出てきて歩き回っているパンダも居た。その運動場の柵からさらに1mほど離れて柵が設けられていて、私達見学者はそこから覗き込むように見るしか方法はない。
運動場の柵と柵の間が広いのでパンダがそこから手を伸ばして、見学者にツメで怪我をさせないようにとの配慮で1mほど離れて柵が更に設けられているようだ。各運動場にはパンダの生年月日と名前、年間里親の人の名前も書いてあった。パンダ保護の資金獲得のための一案として年間里親制度というものがあるそうだ。日本人の名前もあったし、世界中に里親は居るようだった。
幾つか覗き込んだ檻のうち、とあるところでやたらに動き回っているパンダを発見。名前を見ると、メスで「毛毛(マオマオ)」と書いてあった。実はこの時は知らなかったのだけれど、この毛毛(マオマオ)は「となりのこぱんだ」というブログの初代主人公「網網(ワンワン)」の母親だったのである。帰国後に本を買って読んだので、改めてビックリ。そして私は何故かこのパンダだけは「毛毛(マオマオ)~!」と何度も何度も名前を呼んだのだった。

彼女は、檻の中をぐるぐると歩き回っていて、ちょっと落ち着きがない感じだった。人が見ているからと言うわけではなくて、彼女自身の中で、何かが落ち着かない感じだった。数回目の前を行ったり来たりしていたかと思うと、今度は、いきなり腹筋運動?を始めたり…(笑)。またその姿が、なんともユーモラスで、可愛らしくて。
運動不足にならないように、腹筋運動しなきゃ!美パンダであるためには必要なことよ?
腹筋運動が終わると、今度は私達の方に背を向けて、檻に寄りかかって座ってしまった。何度も名前を呼んでみたけれど、決してこちらを向こうとはしない。
それでも、神経はこちらに向けているようで、耳だけはしっかりとこちらに向けて耳をそばだてていた(笑)。










