『Odile & Prince Siegfried』





- ジークフリードからオデットへ -






この夢の世界にあるものすべてを信じてはならない



向けられた先は曖昧なこともあるから





それでも信じてこころ奪われたとしても



そして何もかもわからなくなったとしても



わたしはあなたを笑ったりはしない





僕がオディールを選んでしまったように・・・



そして、君ではないと気付いて



きみを探し回ったように・・・





でも、君を見つけた時はすぐにわかったよ



ロットバルトの魔法にかかって白鳥にされた君を



何百といるこの湖の中で・・・





君への永遠の愛を誓う事で



その呪いが解けるのならそうしよう





でも、自分の喜びを己の手でつかむことを



わすれないで・・・





こぼした涙の数だけよろこびが待っているから・・・



「愛の誓い」がなくても



立って二人歩いていける日がかならずくるから・・・





たとえ結ばれない運命だとしても・・・







                     2013.2.14








                      

                   

                                        『Odette』