現在、『バレエイラストカレンダー2013』用の
イラストを制作しています。
そこで今回は、1枚の原画が出来上がるまでの
制作工程を部分的ですがご紹介します。
【下描きの転写】
画用紙の上に、下描き線を入れたトレーシングペーパー(略して「トレぺ」といいます。)
を乗せ、その間にスーパーチャコペーパー(※1)(グレーの薄い紙)を挟みます。
(※1)スーパーチャコペーパー・・・裁縫などに用いられるカーボン紙。
転写した線は、水に濡れると消えてなくなります。
クローズアップすると・・・
上から、トレぺ→チャコペーパー→画用紙の順に重ね、
トレぺに描かれた線をボールペンでなぞって画用紙に転写します。
転写されました。
このあと、アクリル絵の具で色を付け始めます。
【着色】
私の場合、肌色から始めます。
「衣装」の色のイメージを意識しながら影の部分も色付けします。
「お肌」の最後に、顔のメイクも完成させてしまいます。
以前は、仕上げの最後に、「いのちを吹き込む」という意味で
メイクや瞳などの細かい部分を描き込んでいましたが 、
一番重要な部分だけに、失敗してしまうと
全て最初からやり直さなければならなくなる為、
最近は肌色の段階で仕上げてしまいます。
「女性画は顔が命」なのです。(^^)
続いて衣装や髪を仕上げます。
画面上部にほんのわずかですが資料の「花」の写真をコピーしたものが
立て掛けてあるのが写っています。
それを参考にしながら筆を走らせます。
【仕上げ】
はみ出た絵具を白の絵具で修正し
必要な箇所にはラメなどを塗って出来上がりです。
【加工】
原画をスキャニング後、トリミング処理し、
CGで作成した背景に合わせると
「大自然の中の花の妖精バレリーナ」が誕生します。
背景はまだこれから制作する段階の為、
今回はご紹介できませんが
カレンダー発売に合わせてご紹介させていただきます。