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月刊「婦人之友」4月号
対談 東日本大震災から5年
髙村薫 x 藍原寛子
(作家) (ジャーナリスト・福島在住)
「未知を生きる――原発を抱えた国で」
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東日本大震災から丸5年、そして福島第一原発が最初の爆発をした日からちょうど丸5年の日、3月12日発売『婦人之友』4月号に、髙村薫さんとの対談が掲載されました。
昨日、編集部から『婦人之友』が届きました。表紙は4月にふさわしい、桜をイメージさせるピンク色です。
福島県内ではTSUTAYAみどり書房の各店(福島市、郡山市など)http://midori-inc.jp/store/index.html 、岩瀬書店各店 http://www.iwasebooks.co.jp/tenpo/ 、さらに福島大学図書館1階・書籍販売部http://www.fukushima.u-coop.or.jp/store/businesshours.php、さらに福島市曾根田町のフォーラム福島 http://www.forum-movie.net/fukushima/theater/index.html で販売しています。
また、ウエブサイトからも直接購入、また定期購読ができます。
『婦人之友』ウエブサイトhttp://www.fujinnotomo.co.jp/magazine/fujinnotomo/f201604/
対談は1月下旬に行われました。髙村さんはその日、夜からの直木賞の選考会のために上京され、お忙しい中でお時間を取ってくださいました。帝国ホテルの上階ラウンジ個室という、とても静かで落ち着いた最高の雰囲気で、ゆっくりと、十分に、お話しさせていただきました。
髙村さんは1991年の30代後半、まだまだ社会が安全神話にどっぷりつかっている時に原発の脆さに迫る小説『神の火』を執筆しました。阪神淡路大震災の体験が「人生を根こそぎひっくり返す」ものだったこと。それから20年後に、実際に起きた東日本大震災で何を考え、何を思ったのか。祈り、鎮魂が満ち溢れた福島県の原発被災地も訪れ、取材しています。その内容は共同通信の大型連載記事「空海」(のち書籍として出版)にもまとめられています。
空海の思想や祈りが人々にどのようなインパクトを与えたのか。残念ながら福島県内の地方紙では連載されていないようです。
私は、福島で生活しながら取材しているフリーランスのジャーナリストとして、原発という高度技術と人間の生活、被災者の今、格差拡大の社会の中で日本が目指すべき道などについて話しました。もちろん、髙村さんから、『神の火』執筆の秘話もバッチリ伺ってます!
それから…、震災があって書くものが変わってきたという髙村さん。「物書きは悲観的、根暗な人間がやることですよ」と。どうしても悲観的にならざるを得ない震災後の現状で、ものを書いていくという行為について、力強く励ましてもらいました。とても優しく、ほんの1ミリも媚びることのない方でした。髙村さんがくれたワクワクするような静かな力強さや感動を、たくさんの人に伝えたいです。髙村さんから頂いた言葉を宝物にします!
大事故が起きて、原発が人々の暮らしや命に深くつながった、深刻な問題であることが鮮明になった今、原発のある国日本で生きている今、今回の対談の内容は、きっとみなさんの勇気と希望につながると思います。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
