その翌月、私たちの町で夏祭りがありました。


国の重要無形文化財になっているこの祭…


メインは町の中央で、各地区から集まった山見せで賑わいます。


そして最終日は、それぞれの地区で地域の人達と楽しみます。


とおるの妹夫婦が飲食店をやっており、祭の日は出店を開きます。


ゆぅとちぃはそのお手伝いです。


その年は、祭と選挙が重なりました。


なぜか、選挙には毎回バイト…


朝6時半から夜は8時までの厳しい労働条件です。


その日は、子どもたちに『選挙が終わったら迎えに行く』と伝えていました。


とは言っても、出来るだけとおるや義妹・義母には会いたくありません。


様子を見ながら近付くと、どこかで見た顔が…


とても仲の良かったバレーチームの『さつき』でした。


『えーっ、どうしたん?』


『いやぁ、とおるさんに誘われて、子どもたちと来たんよ~』


『そーだったんだ!』


『わたし、化粧品のセールス始めて…とおるさんのお義母さんにもいろいろ買ってもらったんですよ!あっお義母さーん』


(呼ぶなよ…)


『あらっ、今日は選挙やったんやろ!子どもたちはすごく役に立ってるよ~疲れたやろ!店に入って一杯飲み!』


『いや、明日も早いんで…』


『まぁいいやないね!さつきちゃんも一緒に!』


『………………』


店の中は、とおるの親戚一同が祭を見に来ていました。


『あ…どーも…』


これも変な挨拶ですが、他に挨拶のしようもない…


気まずい空気の中、さつきと向かいあって座りました。