小雨が降るなか、傘をさして急いで実家へ向かうわたしは、その黒いゴミ袋を見て立ち止まりました。


よく見ると、端の方が破れています。


『なに?』


近付いて見ると…


『!』


わたしは雨に濡れたゴミ袋を抱えると、マンションに戻りました。


中を開けると…


それまで私達のチームがいろんな大会で勝ち取ってきた数々の盾が出てきました。


『………………』


情けないやら悔しいやら…


涙が出ました。


これはチームのものであって、とおるのものじゃない。


ましてや、今後絶対に手に入れることなんて出来ないような優勝盾もある…


………………


………………


………………


とおるにとって、このチームはなんだったんだろう…


チームのことと、わたしのことは別なはずなのに…


こんな思い出のつまった大切なものを捨てるなんて…


しかもゴミ袋に入れて…


取り急ぎ実家へ向かい、子供たちの様子を伺うと、急いで帰りました。


そして、雨に濡れた大切な盾を、ひとつひとつ拭いて行きました。