これは嵐君の名前を借りた妄想物語です。腐要素有。嵐君好き、BoysLoveにご理解のある雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー


《初めに》


このお話は今年6月の💛ニノみぃ~BIRTHDAY💛のお誕生日企画として書いた『GimmickGame』とセットになる短編でございます。


本来お山の日記念のストーリーは記念日企画のカテゴリーに入れているのですが、今回はニノみぃ~BIRTHDAY企画とオソロと言う事であえてお誕生日企画のカテゴリーに入れております。


物語上では既に犯人も逮捕され、解決した事件ではありますが、前回ニノみぃ~視点で描かれたこのストーリーが、今回は捜査官のお山さんコンビがどう言った経緯で捜査をし、犯人逮捕に至ったのか、そちらをクローズアップしてお届けする、新たな視点の物語となっております。


なのでニノみぃ~BIRTHDAY企画の『GimmickGame』は今回の『俺たちのソング』で本当の完全解決ストーリーと言う事になります。


少し間が開いておりますので、もしお話が分かりづらい読者の方がいらっしゃいましたら、前回の『GimmickGame』を合わせて読んで頂けますと、より物語が分かりやすくなるかと思います。


ではお山の日特別企画『俺たちのソング』どうぞお楽しみ下さいませ(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)


MARKIE


丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー


前編


事の発端は2年間掛けて完全壊滅に追い込んだ半グレ組織『デビルソード』のリーダーが組織摘発と同時に逃亡し、新商売として新たに行っていた違法売春だった。


『デビルソード』を摘発したのは横浜市警から分署として設立された、横須賀港湾警察の新部署である『特殊潜入捜査班』通称UC~アンダーカバー~の潜入捜査官と、警視庁から独自の捜査で『デビルソード』に潜入し、壊滅に動いていた小澤と言う優秀な管理官である。


だが組織解散後に1人だけ逃亡した『デビルソード』のリーダーだけが判明せず、その正体を探る為に更に捜査を続けた結果、違法売春の摘発となったのであった。(翔君お誕生日企画『Rolling Days』参照★)


長年の努力の甲斐もあり、『デビルソード』のリーダーが神奈川県警の捜査一課長、峰岸徹郎(みねぎしてつろう)と仲間の悪徳刑事だと判明し、彼らの商売に関わっていた違法売春のアテンダー達も軒並み逮捕されたのだが、その中の数人が反社会的勢力と関係しており、今回の事件の引き金となったのである。


「『旭東商事(きょくとうしょうじ)』?じゃあアキバで俺達がとっ捕まえたアテンダー連中は『旭東商事』と繋がっていたって事か?」横須賀港湾警察署、特殊潜入捜査班。ここの潜入捜査官である櫻井翔は、隣のデスクで船を漕ぐ相棒の大野智の肩をポンポンと叩きつつ、事件のあらましを話す井ノ原課長を真剣に見つめた。


「そうだ。峰岸が逮捕されて売春の方が立ち行かなくなったので『旭東商事』は別の稼ぎ口を模索していたらしい。その弊害がこいつだ」井ノ原課長はホワイトボードにマグネットで貼り付けた被害者の写真を示しつつ、捜査官達に説明する。


峰岸が逮捕され、櫻井と大野が秋葉原でティッシュ配りバイトをしながら違法売春に関わったアテンダー業者を逮捕したのが半年前の事だ。それが今頃になって全く別の事件に関連して来ようとは思いもよらぬ事であった。


「ガイシャの名前は波佐間士郎(はざましろう)28歳。自宅マンションのリビングで2日前、刺殺体となって発見された。この男が旭東商事の子飼いでな、大野と櫻井が引っ張って来たアテンダー連中と繋がり、女性を食い物にして、かなりえげつない商売をやっていたそうだ。


組織犯罪対策課の調べじゃ、どうやら波佐間は旭東商事を通さずに海外の業者と大きな取り引きを行おうとしていた形跡があったらしい。お友達のアテンダー連中が逮捕された事でソタイさん達の動きも活発になり、こいつはケツに火がついた状態だった。


そのせいで稼ぎも悪くなっていたんで、旭東商事にみかじめ料でもせっつかれて困っていたんだろう。フィリピン行きの航空券を予約していたらしいし、恐らく波佐間は取り引きで得た報酬を持ち逃げしようとして旭東商事にバレ、鉄砲玉辺りに始末されたんじゃないかって話だ。


ただ波佐間が何の取り引きをやろうとしていたのか、未だはっきりとは掴めていないらしい。リビングのパソコンからは全てのデータが削除されていたそうで、現在サイバー対策課で復元中だ。


取り敢えず今の時点で分かっているのは取り引きの相手ってのが海外のコンピュータ関連の大手事業者だったって事だけ。恐らく何らかのデータを売ろうとしていたんだろうが、それが何なのか判明するのはもう暫く掛かりそうだな」


井ノ原は続けてもう1枚の写真をホワイトボードに貼り付けると、「未だ関係あるかどうかは分からないんだがな…」と前置いてから、昨日失踪したと言う、とあるゲームアプリ開発会社の若い社長の話をし始めた。


「彼の名前は二宮和也。人気ゲームアプリ、『ACTION COMMANDER』を開発した会社『GimmickGame』の代表取締役だ。何と未だ23歳らしい。二宮社長は東大よりも合格率が低いと言われる横浜国際テクノロジー大学の出身で、『GimmickGame』は大学在学中に友人2名と立ち上げた会社なんだそうだ。


元々は学生寮のパソコン1台から始めた事業だったらしいが『ACTION COMMANDER』が空前の大ヒットをした事で今は横浜駅の駅ビルに社屋を持つ上場企業にまで発展した。見る限り中々の経歴の持ち主だぞ。


横浜国際テクノロジー付属高校から大学にエスカレーター式で合格してるのも凄いが、中学も優輝黎明中学(ゆうきれいめいちゅうがく)を卒業している。所謂生まれながらの天才ってやつだな。俺なんかとは次元が違う」


井ノ原の口調には何処かしら自虐的な響きがあった。だが分署とは言え、警察学校の上位成績者から選抜された若い捜査官達だけで構成するこの真新しい横浜港湾警察の部署のひとつを、未だ31歳の若さで担っている井ノ原も警察では充分エリートの部類に入るであろう。


特にこのUCは本丸である警視庁の肝いりで設立された部署なのだと、『デビルソード』の事件で小澤管理官から聞かされたばかりである。とは言え、優輝黎明中学から横浜国際テクノロジー付属高校。エスカレーター式に大学と言うコースなら確かにこの二宮社長が天才と謳わても不思議では無い。


数年前、生活安全課からこのUCへと配属されたルーキーの上田が「えぇっ?!『ACTION COMMANDER』ってこの人が開発したんっすか?!♭あのゲームめちゃくちゃ面白いんですよ!♭すごいですねぇ~、アニキ!♭」と、櫻井に向かって身を乗り出した。


その声にウトウトと微睡んでいた大野がビクッとして目を覚まし、「非番の所呼び出したのは悪かったが一応俺の話を聞けよ大野♭お前の後輩の話だぞ♭」と、苦笑する井ノ原に顔を向けてからホワイトボードに目をやり、「あれ?ニノじゃん♪懐かしいなぁ~♪」と、嬉しそうに微笑んだ。


驚いたのは櫻井だ。この二宮なる若社長と呑気で粗暴な自分の相棒が先輩後輩として一瞬でも接点を持つ事があったとはとても思えなかったからである。上田も櫻井と同じ思いだったのか、目を丸くして「大野さんマジっすか?!♭」と仰天した。


「俺もビビったぞ♪こいつ中学の頃から1ミリも変わってねぇじゃん♪写真見てソッコー分かったもんな♪こいつさぁ、俺の3個下の後輩だったけど、中学時代は頭良くて神童とか呼ばれててな~♪


でも神童っぽさは全然だし、いっつも寝ぐせだらけのボサボサの髪したやる気無さそーな奴で、理屈っぽい事ばっか言って先生から怒られてたんだぜ♪


俺はほら、勉強が嫌いだし、優輝黎明中だってバトミントンとダンスのスポーツ特待生で入ってっから、そっちに夢中で授業中寝てばっかでさ、やっぱり先生に怒られてたケドな♪ま、理由は真逆だけどニノも俺も中学では怒られ仲間的な?そんな感じで割と仲良かったんだぞ♪」


「変わっていないのはお前も同じだろう?大野♭今でも食うか、寝るか、暴れるか、ばかりじゃないか♭」呆れる井ノ原にへへへと笑った大野は、ホワイトボードに書かれた内容が殺人事件に関する事だったとここで初めて気づき、完全に目が覚めた様子である。


「井ノ原課長!ニノに何かあったんですか?!♭」「遅いよ♭今から説明する所だ♭」井ノ原は改めて二宮の写真を示し、今回UCが行う捜査の内容を話して聞かせた。


「二宮社長が失踪したのは昨日の16時頃の事だ。未だ発表前だが、どうやら『ACTION COMMANDER』と言うゲームが実写映画化される事になったらしい。昨日は映画プロデューサーと東京都内の撮影所で映画の内容についての打ち合わせをしていたそうでな。


主要キャストも決まっていて、打ち合わせ後に横浜ロイヤルハイアットホテルで俳優との顔合わせを兼ねた食事会が予定されていた。だが、二宮社長は打ち合わせ後の食事会に向かう途中で失踪し、一晩経った今でも行方不明のままだ。


何か思う所があり、自分の意思で姿を消した可能性もなくはないが、『GimmickGame』設立当時からの社員の話によると、『ACTION COMMANDER』の映画化にはかなり乗り気だったそうで、完成間近だった新作ゲーム『ACTION COMMANDER III』の発売を映画の完成披露記者会見に合わせて発表する予定にしていたらしい。


だとするといよいよ撮影が始まると言う今、失踪するのはどう考えてもおかしい。もし何らかの事件に巻き込まれたのだとすれば犯人を刺激しない様、あくまでも極秘に捜査を行わなくちゃならない。そこで俺達特殊潜入捜査班の出番になったって訳だ」


初めからしっかりと捜査会議に参加していた櫻井は、これで全てを悟ったらしい。「成る程。それで俺と智の役目は?『GimmickGame』本社に潜入して密かに関係者を探ります?」などとやたらに話が早い。


井ノ原は満足そうに頷き、捜査官達の役割をそれぞれに指示した。「もう先方には連絡済みだ。櫻井と大野は『GimmickGame』本社のパート社員として潜入。会社関係者を探ってくれ。上田はバイク便の配達員として二宮社長の足取りを追う。


現在サイバー対策課に話を聞きに行っている生田は『ACTION COMMANDER』ってゲームアプリの線から二宮社長と関連がありそうなゲームユーザーを探っている。

 

と言うのもガイシャの波佐間の自宅マンションからこの『ACTION COMMANDER』に関する攻略本や関連グッズが多数発見されたからだ。ただのゲーム好きかも知れんが、もし旭東商事が二宮社長の失踪に一枚噛んでいたりすればソタイさんとの合同捜査になるかも知れないからな。


俺は今からソタイさんに話を聞きに行って来る。何か分かった時は随時報告して全員で情報を共有するんだぞ。いいな?」井ノ原課長の号令でUCの捜査官達はさっそく行動を開始した。「あのさ、翔君。俺殺人事件の事何も聞いてねぇんだけど…♭」


櫻井と共に『GimmickGame』本社へと向かいながら、大野が尋ねる。「そっちこそだろ?♭まさかお前が二宮社長と同じ優輝黎明中学の出身だなんて全然知らなかったんだけど♭マジで嘘だろ?って感じだぜ♭ま、学力じゃなくスポーツ特待生ってのがらしいっちゃらしいけどな♭」「うるせぇ♭」


覆面パトカーはいつもの様に櫻井の運転だ。「っつーか、そのスカジャン暑くねぇの?♭そろそろ初夏だぜ智♭」「しょ~がねぇじゃん♭俺今日非番だったのに早朝から呼び出されたんだぞ♭こんな曇ってんのにパジャマ代わりのTシャツだけじゃ寒ぃじゃねぇか♭」


どうやら久々の非番で熟睡していた所を井ノ原に叩き起されたらしい。慌ててその辺のジーパンを穿いたはいいが、適当な上着が見つからず、普段パジャマにしているTシャツの上から、いつものスカジャンを羽織ったのだ。


大野は「本当は今日このスカジャンをクリーニングに出す予定だったんだぜ♭」と運転席の櫻井に文句を言った。言われてみればいつもならもっと綺麗に立ち上げている筈のツンツン茶髪も今日は何気にまばらである。


櫻井は眠気まなこで歯を磨き、ハードムースのデカい塊を大急ぎで髪の毛に擦り付ける大野の姿を想像して少し可笑しくなった。「智、『GimmickGame』に行く前にコンビニ寄るか?未だ何も食ってねぇだろう?」櫻井の粋な気遣いに大野は分かり易い程に満面の笑みで赤べこみたく何度も頷いている。


「やっぱり翔君は気が利くなあ~♪俺の気持ち、全部分かってんじゃん!♪」「当たり前だろ?何年コンビ組んでると思ってんだよ」カーステレオのFM放送からは警察学校時代に2人がよく聴いたちょい懐かし目のヒット曲が鳴っていた。


丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド丸ブルー丸レッド


『Japonism』の途中ですが、今年もお山の日特別企画の時期がやって参りましたニコニコ前後編で2話。今年の翔君お誕生日企画から始まったお山さんコンビの潜入捜査官シリーズでございます❤️(`・3・´)人(´・∀・`)💙


大急ぎの執筆となりますので、前編はいつもより少し短めですが、どうにか間に合わせるべく目下奮闘中でございます💪プンプン-3


後編も怒涛の如く書き飛ばして行きたいと思ってますので待ってて下さいね~\ウシシ