これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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翌日、強烈な二日酔いに頭をグラグラさせながら起床した大野は、少し熱めのシャワーを浴び、キッチンのテーブルにメモがあるのに気づいて一瞬ドキリとした。キッチンには何か調理された形跡もあり、洗い物も全て終えられた状態で片付けられている。

メモには几帳面な字で《二日酔いでも食べられる様に、トマトリゾットを作って冷蔵庫に入れておきましたので、チンして朝食にして下さい    松本潤》と書いてあり、昨夜酔っ払った大野を松本がマンションまで送ってくれた事が分かった。

「松本君かぁ〜♭迷惑掛けたなぁ〜♭」メモの主が松本だと知り、心無しかホッとした大野は冷蔵庫を開け、中にトマトリゾットとスムージーが作り置かれていたのを見て「すげぇ〜♭」と、小さく呟いた。しかもこのトマトリゾットがレンチンして食べるとすこぶる美味なのである。

「マジ美味いんですけど…♪」一体松本に苦手な物などあるのだろうかと大野はトマトリゾットを食べながらしみじみと思う。仕事も出来て、料理も出来て、気が利いて、イケメンで、しかもリッチと来ればもう無敵だ。

「ホントすげぇわ〜♭」大野はもう一度呟いて、スムージーも美味しく飲み干すと、食器を洗い、身支度を整えてマンションを出た。酷い二日酔いも松本の作ってくれた朝食のおかげで幾分マシな状態になっている。

大野の自宅は閑静な住宅街にある独身者用のこじんまりとしたマンションだ。徒歩10分の最寄り駅から電車で25分。そこから会社までは徒歩で15分。片道50分の道のりである。恐らく出勤するサラリーマンにはごく平均的な移動時間であろう。ただ痴 漢に遭遇する事を除いては…。

いつも大野が電車に乗ってから20分経った位に 痴 漢らしき人物が現れる。そこから降車までの間だから恐らく痴 漢は大野の降りる駅の1つ手前の駅から乗り込んで来る物と思われた。

今日も現れるのだろうか…♭男の大野でもギョッとしてしまうのだ。これが女性ならその怖さは生半可ではないだろう。痴 漢 被害に遭う女性の気持ちが近頃の大野には身に染みて良く分かる。いつもの如く吊り革に両手で掴まり、満員電車にガタゴトと揺られつつ、大野は到着駅の数を心の中で数えていた。大野が降りる駅まで後3駅である。

《次は〇〇駅〜〇〇駅〜》そんな車内アナウンスを聞きながら、ゆっくりと入って行く駅のホームを、窓越しにぼんやりと見つめていた大野は、いきなり飛び込んで来た「おはようございます課長♪」と言う声に飛び上がる程驚いた。

「あ〜♭びっ…びっくりしたぁ〜♭♭」声のした右隣に視線を向けると、仕立てのいいスーツをパリッと着こなしたリュックの松本が、吊り革に掴まって大野に笑いかけている。前の席に座っていたOLらしき女性が、松本を見上げて俄(にわか)に色めき立った。

「二日酔いですか?課長。昨夜の事覚えてます?『相葉ランド』の大将に頼まれて僕が課長をタクシーに乗せてマンションまで送ったんっすよ♪」「ごめんなぁ〜♭それが全っ然覚えてねぇのよ♭俺君にクダ巻いたりして何か迷惑掛けてない?♭」「いいえ何にも♪可愛いもんでしたよ♪甘えん坊の赤ちゃんみたいで…♪」

“赤ちゃん”と言う用語にさもありなんと思ったのか、さっきのOLが俯いてぷぷっと微笑う。「お前♭そ〜言う事言うなよ♭♭」ムッとして松本を睨んでみるものの、はたと気づいた大野は「あれ?松本君ってマイカー通勤じゃなかったっけ?」と不思議そうに尋ねた。

「何言ってんすか?僕の車は会社の駐車場ですよ。でもいい機会ですから運動も兼ねてこれからは電車通勤にしようかと思ってます。所で冷蔵庫のリゾット気づきました?一応メモ置いておいたんですが…」

「それだよ、いやぁ〜ありがとう♪マジ美味かったわ♪二日酔いでも全然食えた♪」「それは良かった♪多分二日酔いで朝飯食えないと思ったから何か消化にいいものをと思いましてね。お節介かとも思ったんですけど、朝食は絶対食っといた方が体にいいんで…♪」

きっと普段から体に気をつけてちゃんと自炊をしているのだろう。社長の息子なら家政婦がいても良さそうなものであるが、そうじゃないところに好感が持てる。

「へぇ〜♪ちゃんとしてんだなぁ〜♪俺なんか自炊すんの休みの日くらいだぜ♪釣りに行くのが好きなんで釣果があると刺身にしたり煮付けにしたり…♪今の時期だとマダイやメバル、イサキ辺りがいいぞ♪」

「マジですか?♪僕結構釣り好きなんっすよ♪船でぼーっと海見てんのも苦にならない方なんで今度一緒に行きませんか?横浜のハーバーに親父のクルーザー繋いでるんで何なら借して貰いますよ♪船の操縦は地元の人に頼んで…♪」「マジで?♪俺船舶持ってるよ♪1級、2級♪」

松本のアプローチにあっさりと食いついた大野は、ここぞとばかりにドヤ顔で船舶免許所持を自慢した。自動車免許も持ってないのに船舶だけは頑張って取ったのだ。だが、食いついたのは大野だけではなかったらしい。前のOLも松本を金持ちだと踏んだのか、クルーザー話に目を輝かせている。残念ながら松本に眼前の彼女は全く見えていない様子であるが…。

「課長船舶免許持ってんですか?♪すげぇなぁ〜♪じゃあ次の休みに釣り行きましょうよ♪」「おっ♪いいねぇ〜♪」思いがけず釣り話で盛り上がる2人に水を差す奴がいた。いつもの痴 漢である。不意にスーツの尻に手の感触があり、大野は一瞬ドキッとして笑顔の松本を見上げた。

その大野の表情に何かを感じたのだろう。松本は「課長、ちょっとすいません」と言ってやや強引に大野の背後に割り込むと、窓を指差し、「課長、ほらあそこ♪飛行機にしては変じゃありません?」などと恰も未確認飛行物体らしき物を見つけた様な振りをした。「どこどこ?」「ほらあの不規則に動く黒い点みたいな…」「カラスじゃね?」「カラスあんな飛び方しますかねぇ〜」

まるで『タイタニック』の名シーンさながらに大野の背中に密着する松本に、先程まで見惚れていたOLもちょっと不審げな表情を浮かべたが、松本は意に介する様子もない。そうこうしている内に目的駅に到着し、松本はもたつく大野の手を引っ張りながら、慌ただしく降車した。

どうやら松本のファインプレーのおかげで今朝は痴 漢も手が出せなかったらしい。大野はやれやれと溜め息をついて、スラックスのポケットを探り、そこに何も入っていなかった事を確認すると、ホッと胸を撫で下ろした。

「久々満員電車に乗りましたよ〜♪課長も毎日大変ですね♪」「だろ?本当に毎日電車通勤すんの?」「はい♪そのつもりです♪今日も1日頑張りましょう♪」元気に歩き始める松本の、リュックを背負った背中に一抹の頼もしさを感じつつ、大野は小走りに駆け出して行く。

そんな2人の様子を物陰からこっそりと伺っている怪しげな人物が居た。その人物は洋食店でエビフライランチを食べる大野の写真を掌でグシャリと握りつぶすと、それを駅のゴミ箱に投げ捨て、その場を立ち去って行ったのである。

**

「おはようございます」松本と共にマーケティング部に出社した大野は、部長の二宮に手招かれ、デスクに置いてある社用のノートパソコンを見せられた。

画面は真っ黒で何も書いていなかったが、二宮は「大野さん、悪いけどこのプログラムを打ち込んでみて」とA4紙にプリントされた1行のプログラムコードを示すと、そこに居るもう1人に「まぁ見てなさいよ」とやや挑戦的に言った。

大野の見慣れない背中である。明らかにブランド物だと思われる高級スーツを格好良く着こなしたその人物は、外を覗いていたブラインドから手を離してゆっくりと振り向くと、大野の隣に居た松本に向かって少しバツが悪そうに「よぉ、松本。調子はどうだ?」と手を上げた。

知的な風貌の上品そうな男だ。松本同様、この男からもいかにもエリートと言った空気が漂っていた。「櫻井部長じゃないですか?!♭どうしたんです?!♭」「いや、ちょっとな♭そこの大野課長に用事があって…♭」

言い淀む櫻井に怪訝そうな視線を向けた大野は、二宮が示したA4紙の、暗号めいた文字や数字の羅列を見ると、たちまち嫌そうに眉を顰めた。

「櫻井部長。これは…?♭」まるで嫌がらせの様な大野への注文に、松本が険しく双眸を尖らせる。それを二宮が「まあまあ」と宥め、もう一度大野に「ここに書いてあるプログラムコードを真似して打ち込むだけでいいから」と言った。

「こー言うの分っかんねぇんだよなぁ〜♭♭」大野はブツブツと文句を言いつつ、時折松本に助けを求めるような視線を向けながら、「何だこれ?♭えっと〜♭斜め線…♭フラッシュフラッシュ…♭」などと呟きながら人差し指でポチポチと打ち込んで行く。「スラッシュね」それを二宮が軽く突っ込んだ。

「あ”〜待って♭この横棒どうやんだっけ♭あ、これか?あれ違ぇじゃん♭♭」「大野さんシフトキー」「シフトキーってどれ?♭」スーツの袖で口元を覆い、たまらず吹き出す二宮を恨めしげに睨んだ大野は、10分くらい掛けてどうにかこうにかプログラムコードを打ち込み終え、「できた♪」と嬉しそうに画面を見せた。

画面を確認した櫻井が「成る程…♭大したもんだ…♭」と小さな溜め息をつく。「この1行で5箇所も間違えている…♭」「嘘?♭マジでぇ〜?♭♭」不服そうに首を傾げる大野を心配し、松本がムキになって櫻井に噛み付いた。

「これ、『ラピット』の広告ページのプログラムコードの1部じゃないですか?♭大野課長は文字入力だってあまり得意じゃないのに、何の為にこんな真似をするんです?♭」「そう、だからさ、俺も櫻井部長に言ったのよ♭大野さんにIT戦略部の未発表広告ページなんかハッキング出来ないって♭」

外した眼鏡のレンズを布で拭きながら困った様に眉尻を下げる二宮に、櫻井は「済まん二宮♭大野君も疑って申し訳なかった♭やっぱり成りすましか♭♭」と謝罪した。

「実はな、『ラピット』の未発表広告が正式発表前に流出したんだ♭しかも大野君のデスクのパソコンから…♭」「えぇぇぇぇ?!♭♭」

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大野課長の周辺でいよいよ不穏な動きが始まりましたグッド!グラサンてか二宮部長って眼鏡男子だったんですね〜♪櫻井部長も登場し、怪しげなストーカーも姿を現して、いよいよ盛り上がって参りましたよ〜ウインク

しかしながらこうなると1人だけリーマンじゃない相葉ちゃんがいささか可哀想な気も致しますのぅ〜アセアセでもリーマン生活に行きつけの飲み屋は必須なので、『相葉ランド』も大切な要素の1つですよねグッウインク