これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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チーフ櫻井がクロコダイルマンと懸命に戦っている頃、『サイクロンマークIII』に乗ったまま、ヒポポタマスマンの飼育ブースに侵入したニノは、こちらもクロコダイルマン同様、大型の水槽内で立ち泳ぎの様な姿勢をして浮かんでいるヒポポタマスマン達を車内から観察していた。

見れば見るほど巨大な生き物である。ここで飼育されているバイオアバター達の中で最も大きな体を持つヒポポタマスマンは、その巨体もさることながら、それ以上に見た目が最も人間らしく、それゆえに奇妙な印象を受けた。

顎の張った褐色の肌を持つスキンヘッドの黒人。それがヒポポタマスマンのざっくりとした様相だ。何処もかしこもゴリゴリに盛り上がるボディービルダー並の筋肉と黒革のパンツ。そしてバイオアバター共通の首輪。

まるで超巨大化した黒人ハードゲイの様なヒポポタマスマンの外見に、『サイクロンマークIII』の車内に搭載された望遠鏡で遠巻きに眺めるニノの口から「あ”〜嫌だ♭怖い怖い♭」と不平ばかりが漏れていた。

「カバは縄張り意識が強い動物だから、絶対に半径2m以内に入っちゃダメだよ。縄張りに侵入されるとソッコーで攻撃して来るからね」アイバチャンにはそう言われたが、あの巨大生物の半径2mだと、体長と比率したヒポポタマスマンの半径6m以内には絶対近寄れない事になる。

今ニノの乗車する『サイクロンマークIII』はヒポポタマスマンの檻から約50メートルは離れているが、アイバチャン曰くカバは時速40キロ位で走る中々の瞬足らしいので、50メートル程度だと僅か4秒程で到着してしまう。

この『サイクロンマークIII』は前回の『ジェネラル・ゴールド事件』の時にQR爺ちゃんが最強ボディーに改造してくれたのをそのままに、アイバチャンが新兵器を搭載した最新型となっており、ちょっとやそっとじゃ破壊されたりしない筈であった。

とは言え、4mの巨体が5人分で突撃して来るとすれば、外殻は壊れなくても中に居るニノはかなりヤバい事になる。だからこそ、そうならない為に縄張りギリギリの6mまでは近寄らなくてはならないのだ。いささか矛盾している様だが、そこまで近づかなければ搭載された『ヒポポタマスマン撃退装置』が使えない。

「あ”〜怖いよ〜♭あいつら6mなんかひとまたぎで突進出来るじゃね〜か♭」コンピューターにはすこぶる強いが、肉体労働には激弱なニノである。しかも使える弾丸は20発だ。いつもの機関銃みたく、やたらめったら撃ちまくる訳には行かないのだった。

ニノはちょっとずつ『サイクロンマークIII』を前進させながら、ゆるゆると檻の6m手前まで近付いて行く。ヒポポタマスマン達が今まで見た事も無いであろう、メタリックブラックのゴツゴツした『サイクロンマークIII』のボディーは、彼等の警戒心を煽るのに充分な効果を発揮した。

ヴォッヴォッ!牛と豚の中間みたいな声を出し、ヒポポタマスマン達が続々と水槽から出て来て、近づこうとする『サイクロンマークIII』を威嚇する。まるで小山の様な巨大な身体を前傾姿勢に折り曲げ、喉の奥からヴォッ!ヴォッ!とくぐもった威嚇音を響かせるヒポポタマスマン達の興奮で、檻の鍵が次々に開いて行った。

ヴォッ!ヴォッ!明らかな怒りの雰囲気を漂わせ、5体のヒポポタマスマン達がまるでラグビーのタックルでも決めようかとしているみたいに『サイクロンマークIII』に向かって始めの1歩を踏み出す。

ニノは『サイクロンマークIII』を今度はゆっくりとバックさせながら、ヒポポタマスマン達をおびき寄せ、段々と檻から引き離して行った。体育館並の飼育ブースである。『サイクロンマークIII』に誘導されるまま、檻からかなりの距離を歩いたヒポポタマスマン達はヴォッ!!っと言う咆哮1発、その巨体を揺らしながら突進して来た。

「あわわ♭ヤバいヤバい♭♭」自動運転に切り替え、向かって来るヒポポタマスマン達からバックで逃げつつ、ニノはハンドル部分に搭載された『UV』と書かれたボタンを押した。すると、『サイクロンマークIII』のヘッドライトがくるりと回って一回り大きな物に入れ替わり、眩いばかりの紫外線ライトを放射する。

その日サロマシンの数倍とも思える様な放射光に、薄暗かった飼育ブースはたちまち炎天下の屋外みたいな明るさになった。ヒポポタマスマン達は一瞬怯んだが、縄張りを荒らす相手を執拗に追いかけるカバの性質上、その追跡が止まる事はなく、スピードを上げバックで逃げる『サイクロンマークIII』をしつこく追いかけて来た。

とは言え、紫外線ライトの温度も相当な物なのだろう。ヒポポタマスマン達の全身から汗が吹き出し、その褐色の皮膚がテラテラし始める。ライトをモロに浴びているので白く光って見えるが、角度によっては濃いピンク色に色付いているようにも見えた。

幾らカバが時速40キロとは言え、バック走行でも障害物を探知し、何処にもぶつかる事無く走り回る自動車の速さには敵わない。追っても追っても追いつけず、やがて暑さに耐えられなくなったヒポポタマスマン達はヴォッ!と鳴いて『サイクロンマークIII』の追跡を諦めると、水槽のある自分の檻に向かって逃げ帰り始めた。

「待ってたよー!この瞬間!」『サイクロンマークIII』の屋根が開き、スコープ付きの自動小銃を構えたニノが運転席から立ち上がる。自動運転をバックから前進に切り替え、逃げるヒポポタマスマン達を今度は追いかけながら、ニノはその背中に向かって『リターニング・セル』の弾丸を続けざまに発射した。

ダ・ダ・ダ・ダ・ダ・ダ・ダ・ダ・ダ!!背後からの攻撃はいささか卑怯だが、背に腹はかえられない。ヒポポタマスマン達は次々と煙の様に消滅して行き、5つの首輪と革パンツだけが煌々とする明かりの中に散らばった。

「やった…♭『リターニング・セル』すげぇ…♭」額の汗を拭いつつ、元通り運転席に収まったニノは、紫外線ライトを通常ライトに切り替えると、「あ”〜♭もう充分働いた♭暫く動きたくないよ〜♭」と運転席のシートを倒し、一休みしながら、開いた屋根越しに高い天井を見上げていたのだった。

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ニノみぃ〜キャラとヒポポタマスマンの戦いが終わりました〜爆笑今度の撃退アイテムはUVライトでしたウインクさぁ次は相葉ちゃんキャラの戦いを書いて行きたいと思いますチョキ

それぞれのメンバー達の戦いをかなりの勢いで書き飛ばしておりますので、1話1話はいささか短か目になりますが、どうぞお許し下さいませ〜🙇‍♂️