ギュッと!四国*柚子湯* | ミンガラーバーから始 ・・・

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空き缶に集める会費愛鳥日

最近は投句サイトで選を頂いた句などの既発表句と
鳥見に行った時に撮影した画像等をアップしています。

夏井いつきの四季めぐり・柚子湯

秀作

ぶつかりて離れて柚子湯匂ひたつ

 

 


柚子湯の選句のポイントは、柚子湯の豊かさ心地よさ(*^。^*)
今回はカピバラの類想がたくさんありました。

 

◆今月の添削

○目をあけば~
目を開けるということは、つむっていたということ。どんな理由でつむっていたかを描くことで、柚子湯という季語の光景がさらに具体的に。

【添削例】 うたた寝や

【添削例】 瞑想や

【添削例】 鼻唄や

 

○~や~かな   

二つの切字を一句に入れることは、感動の焦点が分散するという理由で嫌われる。

 

○~体解凍~

中七が無理矢理、説明した感じになっているので、普通にそのまま書こう。

【添削例】~冷えた体を~

 

○~柚子湯ありと張り紙に

中七下五が散文的な書き方になっているため、語順を替えてみよう。

【添削例】張り紙に柚子湯とありぬ~

 

○柚子湯~一つ目小僧の~
湯の中の柚子を「一つ目小僧」に見立てる発想が面白い。語順を替えて「一つ目小僧」と「柚子」をくっつける。

【添削例】一つ目小僧みたいな柚子を~ 

 

◆過去の助動詞「し」の使い方

「し」は過去の助動詞「き」の連体形、基本的には過去の意味になるため注意して使う必要がある。

○つぶれし果

  ↓

 つぶれたる果

 

○還(かえ)らない父の背流し

  ↓  還らないなので、過去形にする

 父の背を流せし日

 

○~泣く子柚子湯待つ

「柚子湯待つ」だと、実際に湯には入ってない。時間軸を微調整して、今、柚子湯に入っている様子にもっていく。

【添削例】~泣きし子と柚子湯

「泣きし」の「し」は過去なので、泣いていた子と今は柚子湯に入っている、というニュアンス。

 

○~空仰ぎ見て秋遍路

 →~空仰ぎ見ぬ秋遍路

 中七「~仰ぎ見ぬ」と言い切ることで、下五の季語がくっきりしてくる。

 

○季重なりを解消。

「足袋」は冬の季語。

 →「旅脚絆(きゃはん)」「新草鞋(わらじ)」「古草鞋(わらじ)」「旅の靴」「ズック靴」などに言い換えることができる。

 

カワガラス