あやかし あいし あやしげに | 今も昔も

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「自作歌詞&曲」と「声劇台本」が主食のごった煮ブログ。

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【世界観】

人間と妖かしの混血が進んだ現代日本。

 

【キャラ】

猫又と人間のハーフである少女。

妖かしという人外の存在に憧れるものの、生粋の人間である青年。

純血の人間が減っており、特に日本人の血を持つ人間は少ない。

だからこそ、同じ純血女性と婚約するというのが一族の意向だったのだが、

猫娘に惚れ込んだ青年は人の世を捨てることを決意する。

 

【簡単に】

おぼろげに揺れる灯籠の明かりが、障子に暖かな光をぶつけてはゆらゆらと不安定になびいていた。彼はそのゆらぎを反射して光る少女の黒髪に、すっと目を細めた。どうしてか、彼女がろうそくの火のように消えてしまいそうに見えたのだ。それは彼の境遇がそうさせたのか、はたまた少女の持つ人間でも妖かしでもない存在感がそうさせたのか、彼には検討もつかないことであった。その消えてしまいそうな少女に右手を伸ばすと、同じようにこちらに左手が伸ばされる。触れた指先は人間のそれと変わりなく、ほどよい温もりが感じられた。彼はそっと指先を絡めると、繋いだ手を勢い良く引き寄せた。