焼き芋はなぜ甘いの?

 

調理法を知ることは、美味しさを作る鍵になります。

 

 

この季節、いも・栗・かぼちゃがとても美味しい季節ですよね。

焼き芋がスーパーに焼き上がっていると、ついつい手にとってしまうことありませんか?

 

そして自宅でもさつまいもを食べよう!と買って帰って、レンジで加熱してみたけどー

 

「あれ?思ったより甘くない」

「スーパーの焼き芋のようにねっとりしてないなぁ」

 

こんな経験はありませんか??

 

 

 

実はこの違い、さつまいもの種類よりも大きく関わっているのが、

加熱の仕方なのです。

 

 

 

 

こんにちは。

care deli主宰/“食=愛”を届ける管理栄養士 ゆうです。

 

 

私は食において、栄養よりも何よりも、まず大切にしていることがあります。

 

自分自身が「美味しい」と感じるものを食べる

 

ということ。

 

 

この価値観を大切にしているので、”美味しい”ための研究や学びは惜しみません。

日々、あらゆるレシピを参考にしながら、自分好みの「美味しい」を突き詰めて

レシピ開発や料理研究をしています。

 

 

そこで、食べ物が美味しくなるためには、食材選びも大事だけど

それだけではなく、【調理法】が鍵になるということを知ったのです。

 

 

さつまいもは、調理法の違いにによる味の変化がわかりやすいのですが、

他にも調理法の違いによって美味しさが変わるものは、たくさんあります。

 

調理法を知ることが、美味しさを生み出すのに大切な鍵になることについて今回は解説したいと思います。

 

 

 

ちょっとした温度、加熱時間の差が、

甘さや食感をまるで別物に変えてしまう。

 

 

 

 

料理が好き、美味しい料理を作りたい!

美味しいものが大好き!

シンプルな食材で簡単に美味しく料理が作れたら嬉しい!

そんな方へ、参考にしていただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 「調理法を知る」と、美味しさを自分で作れるようになる!

 

この記事を読んで下さっている方の中には料理が得意!という方もいらっしゃるかもしれません。

 

逆に、料理が苦手だけど、これからできるようになりたい!

という方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

私と同じように、とにかく「美味しい」を突き詰めたい!と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

「料理上手」の物差しは、美味しい料理かどうかで決まる部分もあります。

この「美味しさ」を作る方法には、味付けのセンスなどももちろんあります。

 

しかし、それだけではないのです。

 

「どの調理法が最も美味しくなるのか」食材と調理法の相性を知ることでも

美味しさを作ることは可能になるのです。

 

 

同じ食材を使うのでも、火加減や温度、時間などを少し変えるだけで、

味や香り、柔らかさなど食感が大きく変わることもあるのです。

 

たくさんのレシピを覚えるよりも、

「調理法」を知ることの方が美味しい料理を作ることができると言っても言い過ぎではないかもしれません。

 

 

 

 さつまいもの”甘さ”を生み出すには「温度×時間」が重要。

今回は、「調理法で美味しさを作ることができる」身近でわかりやすい例えとして

さつまいもを例にしたいと思います。

 

焼き芋の「ねっとり感」「甘み」はとっても美味しくて

私自身、さつまいもの中で最も好きな食べ方は【焼き芋】なのですが、

みなさんはいかがでしょうか?

 

 

あの、焼き芋の美味しい〜!と感じる甘みは一体何?

というと、その正体は「麦芽糖(マルトース)」という糖の存在にあるのです。

 

 

 

この、甘さの正体である「麦芽糖(マルトース)」の特徴は、

 

・生の状態ではほとんど含まれない

→だから、生では「甘み」を感じない

 

・”酵素”の働きによって生み出される

→酵素が働いていない時(加熱時間・加熱温度が適切でないとき、生の状態)では「甘み」を感じない

 

というところです。

 

 

 

つまり、さつまいもの「甘さ」を引き出すためには、

 

・「麦芽糖(マルトース)」を作り出すこと

 

・麦芽糖が作り出される条件(=調理法)を知ることが大切

 

 

なんですね。

 

 

 

 

 さつまいもの「甘さ」を引き出すための酵素。よく働くには【適温】がある!

 

この、酵素が活発に働くためには、適した温度帯があります。

それが。およそ、60〜70℃の間。

 

この温度帯を、ゆっくりと経過することができると、

酵素がよく働くのです。

すると、「麦芽糖(マルトース)」がたくさん生み出される=甘みが増すという仕組みになっています。

 

 

 

 

「甘さ」を引き出すためのポイントは、

 

・60〜70℃をゆっくり経過できる調理法

 

です。

 

これがわかると、電子レンジで加熱する調理法では、「甘さ」が引き出されない

ということがわかっていただけると思います。

 

 

 
電子レンジで加熱すると、どうなるの?

 

時短で便利な電子レンジの加熱の仕組みは?というと、

 

「マイクロ波という電波を使って、食品の中の水分を直接ふるわせて熱を作り出す」

 

「食材の”内側”から一気に(急激に)温度を上げる」んですね。

 

 

 

そう、さつまいもの「甘さ」を引き出すポイントをおさらいすると、

 

・60〜70℃をゆっくり経過できる調理法

 

でも、電子レンジは「一気に温度を上げる」。

 

 

これでは、酵素が働く温度帯を瞬時に通りすぎてしまい、

酵素が働ける時間がほぼない=「甘さ」の材料になっている「麦芽糖(マルトース)」がほぼ生み出されない

 

ということになるのです。

 

 

なので、甘くてねっとりなさつまいも(焼き芋)にするのに、

【電子レンジ加熱】という調理法は向かないのです。

 

 

このように食材と調理法を知ることで、自分が求める味、美味しさを作ることができるようになるのです。

 

 

 

 
焼き芋がおいしいのは、理にかなった調理法だから。

 

スーパーに並ぶ焼き芋、オーブン調理でつくる焼き芋は、

なぜ「甘さ」と「ねっとり感」があってあんなに美味しいの?

 

というと、ここまで読んで下さっている方はお分かりかもしれませんが、

 

そう、”ゆっくり、じっくり加熱”しているから。

 

中心部分まで熱が届くのに時間がかかるため、

酵素がよく働く温度帯を時間をかけて通過するのです。

 

 

この間に、甘さの要因となる「麦芽糖(マルトース)」が酵素によってたくさん作られるので、自然とあの「甘さ」「ねっとり感」が生み出されているのですね。

 

 

焼き芋は、おいしくなる仕組みを生かした調理法なのです。

 

 

 

 
「調理法を知る」と「美味しい」を生み出せる

 

「この野菜は、どうしたら美味しくなるかな?」

「この食材は、どうしたら甘くなるかな?」

「鶏むね肉をやわらかくするにはどうしたらいいかな?」

 

このような日常で出てくる「美味しくしたい!」方法は、

調理法を学ぶことでできるようになることがあるんです。

 

今回、例に挙げたさつまいものように。

 

 

こうやって一歩踏み込んで考えてみると、日常の料理をもっと「美味しく」できます。

 

 

焼き芋が甘くなることに仕組みがあるように、この記事で”知った”ことが、

あなたの食の楽しみにつながると嬉しいです。