1.TUMI 2279d3の紹介

TUMI 2279D3 Black Ballistic Nylon 22" Wheeled expandable Upright Carry-On Suitor

 

 

22インチサイズのバリスティックナイロン製の2輪パッキングケース。

2002年に購入しているので、もう16年使っていることになる。

海外、国内問わず、泊まりの出張や旅行の際には持っていくので、相当ハードに使い込んだと思う。

いったいどれくらいの距離を転がしたのか。

本当に丈夫で、16年を経ても現役で活躍している。

 

2.ただ一か所だけの破損個所

16年選手の2279D3 。ただ一か所だけの破損個所を除いては、ほつれや破れなども一切ない。

その一カ所とは、「キャリーハンドルの右付け根部分」

ここが割れて、中の赤い部品が見える状態になっているのである。

ハンドルの出し入れには支障がないが、なんとなく不安を感じる状態である。

この故障個所はこのモデルの構造的な欠陥かとも思う。

空港で見かけたり、ネットで検索して出てくる2279d3は、かなりの確率で同じ個所が破損している。

私も使い始めて数年で一部分が欠損して赤い部品が少し見える状態になってしまった。

それから数年間そのまま使用してきたが、昨年の東南アジア旅行の際に大きく破損し、かなりヤバい状態に・・・

 

長年使い込んで愛着もあり、他に破損個所はないので、今回の破損を機にTUMIに修理を依頼することにした。

TUMIのホームページから修理申し込みを行い、リペアセンターに宅配便で送った。

直るといいなーと思いつつ待っていると、一週間後にメールで修理は不可であるとの回答があった。残念。

・古いモデルなので交換部品は廃版

・互換品での交換も模索したが専用パーツなので取り付け困難

 

メーカー修理がダメならと、ネットで修理屋さんを探して、破損個所の写真とともに見積もりを依頼してみたが、やはりメーカ欠品だと修理できないとの回答。

 

3.自前修理を決断

さて、どうするか。

不安を抱きつつこのままの状態で使い続けるか。それとも、あきらめて引退させて新しいのを買うか。

この頃、一泊出張用に22020D2を購入したこともあり、いろいろ考えて修理方法等も調べた結果、ダメ元で自力での修理をしてみることに決定。

 

破損した部分は完全に欠損しているため、接着剤での補修は不可能。

これならば行けそうと思えたのは、「プラリペア」「型取り君」での成型による補修だった。

 

まずは分解

ネジを数カ所緩めることで、ハンドル固定部品を取り外すことができる。

この部品ひん曲がってる・・・これが曲がってしまって上のカバーを圧迫することで破損するのか・・・

この赤い部品は結構丈夫そうなので、曲がるけれど折れそうにはない。

でも下手にもとに戻そうとしてこの赤い部品が折れてしまってはまずいので、今回は曲がったままで再利用。

 

この構造を見ると、キャリーハンドルでスーツケースを持ち上げるのはやはり自殺行為だなと改めて思う。

丈夫さを売りにするTUMIですらこの程度の作りなんだもの。そりゃ壊れるわ・・・

 

型取り君で補修部分の型を取る

型取り君を90度のお湯に3分ほどつけて柔らかくし、欠損部分の裏側に押し当てて型を取る。

(途中経過の写真は撮り忘れてしまった)

 

型に合わせてプラリペアで肉もり

型をあてがい、欠損部分をプラリペアで肉盛りするように成型し、乾燥後にはみ出している部分をやすりで削る

 

黒の塗料でペイントして完成

 

ハンドルの上げ下げ動作は非常にスムーズになり、直ったといっても問題ないレベル。

やすり掛けしている際の手ごたえや触ってみた感じの強度は十分な感じ。元の部材よりも厚みを付けた分丈夫かも?

裏面は部品のかみ合わせを合わせるためにやすりで削って平面にしたけれど、表面は手抜きをしてボコボコのまま放置。

塗装した後の見た目の悪さに、ちゃんと削って平面に仕上げれば良かったと後悔したけど、動作上は問題ないのでいいかな。

 

なんとか修復することが出来たので、この2279D3 を末永く使っていく予定です。

現在のTUMIのラインナップだとバリスティックナイロンの40L超のモデルは4輪タイプしかないので、2輪モデル好きの私としては、こいつを大事にせねばと思う次第です。

(少し長めの出張や海外渡航の時には、22020D2だと少し小さいので)