ごめんなさい今回の記事は釣行記ではありません。
今の釣果に満足している方、自分の釣りが確立されている方、釣りに理論は不要とお考えの方には興味を持って頂けない内容となっております。その一方でルアーで魚を釣るコツが今ひとつ分からない方にはきっとヒントになるかな?──ぜひそうあって欲しいと願っています。
釣れる動き・釣れない動き
まずルアーをどんなふうに動かしたら釣れるのか?釣れないのか?のサンプルをお出しします。図の見方は特に決まりはありませんが、海底と海面だと思って見るのがイメージしやすいかも知れませんね。
釣れる動き(A)
このような軌道でルアーを動かしたら釣れます。
釣れない動き(B)
この軌道でルアーを動かしたら釣れません。
釣れない動き(C)
この軌道も釣れない動かし方です。
さてどんな印象でしたか??
ここでは何となく雰囲気を感じていただければ結構です。でもブログの最後でもう一度この印象の話にやんわり戻ってきますので覚えておいてください。
単純な動きの組み合わせ
先に載せた3つの例は単純な動きを足し合わせて私がExcelで作成したものです。大事な話なので少しだけお付き合い下さい。
シンプルなルアーの動き2例
- 山が5個、高さが10の動き。
- 山が10個、高さが10の動き。
2つの動きを足し合わせる
このシンプルな動きを同時に実行してみます。
【赤】と【緑】を足し算すればOKです。
紫の動きをすれば実質的に赤と緑を同時に実行したことになります。
さらに追加して3つを足し合わせる
- 山が20個、高さが10の動きを追加します。
さっきの紫に3つめの動き、ブルーを足します。
出来上がったのがコレ!
先ほどの釣れない動き(B)の正体はこれ。こんな風に3つの動きを足し合わせて作っていました。
かなり核心に近づいてきました。もう少しです。
釣れる動き・釣れない動きの正体
釣れる・釣れないの違いは足し合わせる動き1、動き2、動き3の中身にあるんです。
釣れる動き(A)の正体
この3つの動きを同時に実行しています。
→ 山の数が増えるに対して、高さは小さくなる。◎
釣れない動きの正体(B)
この3つの動きを同時に実行しています。
釣れない動きの正体(C)
この3つの動きを同時に実行しています。
→ 山の数が増えるに応じて、高さも大きくなる。××
無限のバリエーション
山の数・山の高さの組み合わせだけでもルアーの軌道は無限にありますが、さらには山のタイミングの違いも考慮するとバリエーションはさらに増えることになります。
山の数は同じ、山の高さも同じ、タイミングだけが違う。
タイミングをずらしてできる無数のバリエーションの中から印象的な釣れる動き(A)、釣れない動き(B)、釣れない動き(C)をピックアップしてみます。
釣れる動き(A)のバリエーション
食わせの間、ちょんちょんフォール、ボトムバンプ、二段シャクリ、水平フォール、階段フォール、どうぞお好きな名前で。
釣れない動き(B)のバリエーション
釣れそうで釣れない人、技を盗もうとして盗みきれない人はこんな風になっているのかも知れません。メリハリが足りない系?
釣れない動き(C)のバリエーション
タチウオのワインドや、イカのショートピッチでキレッキレに動かしたら逆に釣れないとか。
核心を理解する
さてここまで各バリエーションまでご覧になってどんな印象を持たれましたでしょうか?
不思議なことに釣れる動き(A)はどれも自然で生き物の動きっぽくて釣れそうです。そしてその動きは様々な先人が釣れるアクションとして確立してきたものに酷似しています。
それに対して釣れない動き(B)(C)はやっぱり不自然で生き物の動きには見えず釣れそうにありません。人の印象・感覚は意外と正確に核心をとらえています。
理論上の違いはたったこれだけです。
- 山の数が増えるに対して、高さは小さくなる。 ◎釣れる
- 山の数が増えても、高さは増減しない。 ×釣れない
- 山の数が増えるに応じて、高さも大きくなる。 ××釣れない
回数と大きさを意識した3つの動き
例えばトゥイッチとロッドの上下動とスローリトリーブ、これで3つです。他にも2つまでは自力で、3つめは自然任せにしてもOKです。例えば自分の動き2つにフォールやドリフトを織り交ぜて合計3つというパターンですね。
大切なのは回数の多い動きは小さく、回数の少ない動きは大きく、それをミックスして同時に動かす事。そうすると勝手にルアーが生き物っぽく動きます。
※実際は4つでも5つでもOKですが人の限界を超えそうです!
そんな事で釣れるの?という疑問
もうお気づきの方も多いと思いますが、これが以前の記事でうまく説明できなかった、自然界に存在する1/fゆらぎの法則です。自然界、特に生物の動きは山の数が山の高さと反比例する複数の動きの組み合わせで成り立っています。
長年ルアーフィッシングを楽しんできて経験から培ってきたもの。それらが以前の記事の中で引用させていただいた基礎生物学研究所のメダカの実験でストンと腑に落ちたわけです。
結論、たったこれだけ
回数の多い動きは小さく、
回数の少ない動きは大きく、
それをミックスして同時に動かす、
これを意識すると釣れます。ホントです!
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さすがにもう釣り理論はネタ切れです。ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
※ご質問等あればコメントお待ちしております。