卿卿(きょうきょう)日常 #21 九川美食薈 あらすじ
夜、尹崢が李薇を訪ねてきた。
しかし李薇はまだ会いたくなかった。
尹崢にいつまで待てばいいのかと問われ、李薇は3日待ってほしいと頼んだ。
尹岸は、節気の女子たちが団圓酒楼を借り幸せそうにやっているという話を聞いた。
団圓酒楼の賈店主と無事に契約が成立した。
契約印は9人全員で押した。
団圓酒楼は九川美食薈と名を改めることにし新装開店の準備が始まった。
個室は九川それぞれの趣向に合わせた装飾を施し、九川の料理が供される。
個室以外の一般卓でも料理の盛り付けには各川特有の器を使うことにした。
器の件は尹崢が手紙で伝えてくれたアイデアだ。
李薇はその手紙を見て笑顔をほころばせた。
新装開店を5日後に控え、周番頭から挨拶の場に出るかどうか相談があった。
街ではすでに店主が女子だと噂されている。
挨拶に出れば非難を浴びるかもしれないし、女子の店だということばかり注目されれば料理を正当に評価してもらえないかもしれない。
上官婧は堂々と前に出て開店できないのは不満だった。
しかし李薇に説得され表に出ないことに納得した。
李薇は郝葭も誘ったが具合が悪く行けないという報せが届いており、別の手を考えることにした。
静園に帰ると、尹崢から一緒に出掛けないかと李薇は誘われた。
しかしまだ3日経っていない。
李薇が断ると尹崢は1人で出かけてしまった。
すぐに諦めるなんて粘りが足りない。
李薇は尹崢への文句を言いながら部屋に戻った。
すると部屋に尹崢がいた。
午前0時を過ぎ3日経った。
夜食を共にしようと待っていたのだ。
いつか必ず力を得て新川の悪習を変える努力をする、何かあれば李薇を霽川に帰すと尹崢は誓いを立てた。
李薇は帰らず側にいるからやり遂げて欲しい、私も酒楼を成功させ新川の女子に挑戦する権利を与えたいと李薇は語った。
李薇は謝り2人は仲直りした。
九川美食薈が開店した。
女子の店ということが話題を集め覗きに来た客は大勢いた。
周番頭が店の趣向を説明すると、集まった者は興味を示し個室を取ったり食事を頼んだりし始めた。
そこに尹岸が戸政司の役人を連れやってきた。
尹岸は、九川美食薈は風紀を乱す店であるといい調査を始めた。
せっかく集まった客は去ってしまいそうだ。
店を守るため、李薇たちは表に出ることにした。
尹岸の調査は許可を得ないものだった。
そのことを指摘し強く出ると、尹岸は黙った。
騒ぎのお詫びに全品半額にすることにし、店は通常営業に戻った。
菫海棠は尹岸と2人で話をし、商いの邪魔をしないよう迫った。
すると尹岸は、今まで養った恩を忘れたのかと激昂した。
菫海棠がお金は返すから金額を記して欲しいと借用書を渡すと、尹岸は怒り狂って帰っていった。
店が終わった後、帳簿を付けていると尹岐が婧を迎えに来た。
尹岐は婧を連れ出し、いつ帰って来るのか尋ねた。
婧は店の様子次第でいつ帰るか分からないと答えた。
様子を見ていた李薇たちは、尹岐は婧に恋をしているのだろうと考えた。
それから尹岐は九川美食薈に入り浸り婧の後を追い続けた。
そんな中、十少主尹岳が見合いをしに九川美食薈にやってきた。
尹岳は婧に気づくと、毎日武器を持ち出歩くなど尹岐が可哀想だと言って絡んできた。
尹岐は妻を敬えと言って尹岳に殴りかかった。
婧は、尹岳に負けてあざだらけになった尹岐の手当てをした。
なぜ守ってくれたのかと婧が聞くと、尹岐は婧を笑顔にしたい喜ばせたいと話した。
尹岐が帰る後姿を見送りながら、婧は”自分より弱い男なんて嫌でしょ”と李薇から尋ねられた時のことを思い出していた。
そして「そうとは限らないわよ」と独り言ち微笑んだ。
感想
前回、仁賓宴に側夫人だからと出席できなかった李薇は、そのショックがひどく尹崢とケンカのような形になっていました。
この状態に耐えられず、李薇を構いに来る尹崢が可愛かったです。
李薇も納得できないけれど今はまだしょうがないと思っており、怒っているわけではなくて、だから尹崢に会いたい気持ちもあるみたいな、微妙な乙女心のようでした。
まだ3日経っていないというとすぐに諦めてしまう尹崢に、もっと強引に来てよと思ってる感じが可愛かったです。
そして夜中に3日経ったからと会いに来た尹崢からは、李薇に会いたかったという心が伝わってきてグッジョブでした。
李薇に新川の悪習を変えると誓った尹崢と、それを側で支え続けると約束した李薇。
この2人がどんな風に新川を変えてくれるのか。
楽しみですが、そこまで私たちは見守れるのだろうか。
きっと何十年も先のことですよね。
九川美食薈の開店準備が始まりました。
ワイワイメニューを決めたり飾り付けを考えたり、すごく楽しそうで見ているだけでワクワクしました。
けれど楽しい事ばかりではなく、新川で第1号の女子の店ということで慎重にならざるを得ないこともありました。
挨拶の場に出るか、出ないか。
婧は堂々と出るべきという立場でしたが、元英や菫海棠は慎重派でした。
確かに色眼鏡で見られて料理や接客が正当に評価してもらえないのは長くお店を営む上でマイナスですもんね。
婧と元英は対立するような形になってしまいましたが、李薇が間に入り婧を納得させました。
李薇たちが表に出ることなく開店した九川美食薈でしたが、尹岸が殴り込みをかけてきたことで表に出ざるを得なくなりました。
女子の店だというのが本当だと知り集まった客たちはざわめきましたが、女も男も同じ人間だという李薇の言葉や、商売は公明正大にやっているという婧の言葉を聞いて客たちは落ち着いた様子。
尹岸という邪魔が入り値段を半額にすることになってしまいましたが、初日はどうにか切り抜けました。
李薇と尹崢は相思相愛になってしまったので、今回は婧と尹岐のジレジレした恋愛模様が可愛かったです。
婧は今までに何度も尹岐にときめいている様子を見せてくれていたので、とっくに恋心を自覚しているだろうと思っていたのですが、どうやらそうではなかった様子?
今回最後に尹岐に守られて、婧を笑顔にしたい喜ばせたいというセリフを尹岐から聞いて、ようやく恋心を認めたっぽいです。
”妾を作りたい”という最低な相談があったのは6話でした。
そして婧は丹川に帰ってしまったんですよね。
あの最低な尹岐と婧が恋心を芽生えさせ本当の夫婦になっていく過程にこれほどキュンキュンにやにやさせていただけるとは全く思っていなかったので、嬉しい誤算です。
最後、「そうとは限らないわよ」と独り言ちながらの婧の晴れやかな笑顔が可愛くて恋っていいなぁと思わせていただきました。
次回のタイトルは「仁義なき商戦」とちょっと物騒ですね。
怖い人が殴り込んできたりするんでしょうか?
心配ですが、見てきます!