蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #28 あらすじ

 

 

 

結黎けつれいは誰の血なのか尋ねたが、蝶衣ちょういは答えなかった。

 

侵入者の気配を察し調査に来た觴闕しょうけつに、結黎けつれいは大事な物を隠しに来たのだと話した。

見下され奪われ続けた結黎けつれいが編み出した必勝法は、”大事な物は持ち歩かず行く先々で隠す”だ。

もう二度と隠さなくていいと、觴闕しょうけつ結黎けつれいに言った。

 

もし騙したら見捨てるか、結黎けつれい觴闕しょうけつに尋ねた。

何度も騙されたのだから、これから何度騙されようと構わないと、觴闕しょうけつは答えた。

 

結黎けつれいは命じられた通り小蘭花しょうらんか骨蘭こつらんに血を滴らせた。

結黎けつれいは毒を飲まされており、定期的に海市かいしから解毒剤をもらわなければ死んでしまう身の上だった。

小蘭花しょうらんか寂月せきげつ宮から連れ出すのが、結黎けつれいの任務だった。

 

山月さんげつ節の日、東方青蒼とうほうせいそうが待ち合わせ場所に行こうと寂月せきげつ宮から出ると、巽風そんほうげつ族の民が待ち構えていた。

 

げつ族兵10万を帰れなくしたのは仙族の女子おなご

憎き敵は追い出すべきだ、というのが彼らの主張だった。

 

小蘭花しょうらんかがいなければ寛容さを学ぶことは無く父に対する誤解も抱いたままで、巽風そんほうは雷刑で死んでいたはずだ、小蘭花しょうらんかは兄嫁だ、と言って東方青蒼とうほうせいそうは翻意を促した。

 

小蘭花しょうらんかは仙族だがげつ族も同様に愛し、勇敢で決してひるまない。

月主げっしゅにふさわしいのは小蘭花しょうらんかしかいないと言って東方青蒼とうほうせいそうは民に理解を求めた。

10万の兵を帰せない過ちに対する償いとして、東方青蒼とうほうせいそう噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていの刑を受けることにした。

 

噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていを受ければ、夜の間釘が体内を巡り五臓六腑を貫く。

蒼鹽海そうえんかいでも極めて過酷な刑だ。

 

民も巽風そんほうも考え直すよう言ったが、東方青蒼とうほうせいそうは10万の兵が帰るまで噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていを体内から出さないことを決めた。

そして改めて自分の伴侶は小蘭花しょうらんかだと宣言した。

 

刑を受け終えてから、東方青蒼とうほうせいそうは待ち合わせ場所に向かった。

小蘭花しょうらんかはずっと東方青蒼とうほうせいそうを待っており、2人は抱き合った。

小蘭花しょうらんか骨蘭こつらんが赤く光り、東方青蒼とうほうせいそうは倒れた。

 

心配する小蘭花しょうらんかだが、小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうの寝室に入れてもらえなかった。

 

小蘭花しょうらんか觴闕しょうけつに頼み込み、東方青蒼とうほうせいそう噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていの刑を受けたことと刑の過酷さ、苦しむ姿を見られたくなくて東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかを寝室に入れないことを教えてもらった。

東方青蒼とうほうせいそう噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていの刑を受けたのは、小蘭花しょうらんかを選んだことへの代償であるともいわれ、小蘭花しょうらんかは部屋の外で待つことにした。

 

翌朝、部屋から出てきた東方青蒼とうほうせいそうは結納の品を用意した場所に小蘭花しょうらんかを連れて行った。

そして霊宝れいほう閣の鍵を与えた。

話があると言われた小蘭花しょうらんかは、自分の話の方が大切だと言って、東方青蒼とうほうせいそうにプロポーズした。

 

巽風そんほう月主げっしゅが仙族ではいけないと言って、2人の間に割り込んだ。

そして鹽女えんにょの作った”げつ族は仙族と婚姻はしない。婚姻する者がいれば弗居ふっきょ洞に押し込める”という遺訓を持ち出した。

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうに対し誠の情を抱いていない、同心呪どうしんじゅ東方青蒼とうほうせいそうを危険にさらしていると言って巽風そんほう小蘭花しょうらんかを非難した。

 

小蘭花しょうらんかは、東方青蒼とうほうせいそうと一緒にいるために、そして仙族とげつ族の間の恨みの連鎖を引き受けるために、弗居ふっきょ洞に入ることを決意した。

 

東方青蒼とうほうせいそうは認めなかった。

月尊げっそんの地位は力で勝ち取るものだ、同じように月主げっしゅの尊厳も自分で勝ち取るしかない、と小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうを説得した。

 

弗居ふっきょ洞は噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていよりもつらい、自分以外に生きて出た者はいないと言って、東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかを止めた。

しかし小蘭花しょうらんかの決意は変わらなかった。

 

夫婦になるなら選択を尊重してほしいと小蘭花しょうらんかに言われ、東方青蒼とうほうせいそうは断れなかった。

 

弗居ふっきょ洞に入っている間の小蘭花しょうらんかの苦しみは、九幽一夢きゅうゆういつぼうという薬を飲ませれば、東方青蒼とうほうせいそうには伝わらない。

小蘭花しょうらんか巽風そんほうから九幽一夢きゅうゆういつぼうをもらい東方青蒼とうほうせいそうに飲ませることにした。

 

巽風そんほうは、弗居ふっきょ洞のことは諦めさせるために脅しただけで本当に小蘭花しょうらんか弗居ふっきょ洞に入れば東方青蒼とうほうせいそうは自分を許してくれないと言って小蘭花しょうらんかを止めようとした。

愛のために責めを負い代償を払うのは、自分も巽風そんほうも同じなのだと言って、小蘭花しょうらんかは歩いていった。

 

東方青蒼とうほうせいそうは酒に薬が入っていることを知りつつも、酒を飲み小蘭花しょうらんかを送り出した。

小蘭花しょうらんか弗居ふっきょ洞に入り…?

 

 

 

 

感想

 

なんだか、命懸けの恋になってきた28話です。

 

結黎けつれい「もし私がだましたと知ったら見捨てる?」

觴闕しょうけつ「まさか。今まで何度もだまされた。これからも何度だまされても構わない」

 

この場面、觴闕しょうけつの深い愛を感じジーンとしました。

 

けれど、結黎けつれいは毒を盛られていることが明かされ、さらに結黎けつれいが話した”行く先々で大事な物を隠す”という話が死亡フラグのように思えてしまい、ちょっと悲しい気持ちにもなりました。

 

結黎けつれいがいなくなってから觴闕しょうけつがこの話を思い出し、大事な物を捜すんじゃないか、という悪い予感があります。

そういうの、大丈夫なんで、普通に、普通に2人を幸せにしてあげてください。

小蘭花しょうらんかが頼めば、結黎けつれいが間者だったことくらい魔王様は許してくれると思うので、お願いします。

悲しいのは他でたくさん摂取するので、そういうのは大丈夫です。

 

魔王様は小蘭花しょうらんかのために噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていの刑を受け、待ち合わせ場所に向かいました。

 

小蘭花しょうらんかも、げつ族の皆さんも魔王様が倒れたのは噬骨霜鹽釘せいこつそうえんていのせいだと思っていますが、魔王様が倒れる直前に骨蘭こつらんが赤く光る描写がありました。

そのことからすると、魔王様が倒れた本当の原因は、骨蘭こつらん結黎けつれいが血を滴らせたことでしょうか?

 

骨蘭こつらんは魔王様の血からできた装飾品で、小蘭花しょうらんかを守る効果があります(9話)。

魔王様の血が成分である骨蘭こつらんに、他人の血を混ぜてどんな効果が?

 

そしてあれは一体誰の血?

赤地女子せきちじょしでしょうか?

それとも太歳たいさい

 

「酒に薬を入れたのはこれで3回目だな」と言っていた魔王様。

1回目は、水雲天すいうんてんげつ族狩りが始まったと知った小蘭花しょうらんかが、魔王様を蒼鹽海そうえんかいに帰すために盛った時だと思われます。(8話)

2回目は、盛られただけで魔王様は飲みませんでしたが、25話の結婚式の日のことだと思われます。

たぶん。

 

小蘭花しょうらんか月主げっしゅとして認めてもらうために、弗居ふっきょ洞に入ることを決意しました。

 

魔王様は小蘭花しょうらんかが苦しむ必要はない、小蘭花しょうらんかを苦しませたくないと言って断固反対しましたが、夫婦なら意思を尊重してほしいと言われ断れませんでした。

 

ところで、弗居ふっきょ洞と言えば、魔王様が七情しちじょうの根を断つために入れられていた場所ですよね。

…ということは、入ったら小蘭花しょうらんかも感情を失ってしまうのではないでしょうか。

 

鹽女えんにょが仙族と婚姻する者がいれば弗居ふっきょ洞に押し込めると遺訓したのは、弗居ふっきょ洞に入れば感情をなくし婚姻したいという気持ちもなくなるからでは?

あら?

弗居ふっきょ洞から出てきた小蘭花しょうらんかはどうなっちゃうんでしょう?

 

けれど、もしも小蘭花しょうらんかの感情がなくなって魔王様への愛も消えてしまえば、長珩ちょうこう仙君と結婚するという流れになっても不思議ではないですね。

今のままだと、「あなたは息山神女しょくさんしんにょなので、許嫁の長珩ちょうこう仙君と結婚しますよ」と言われても、小蘭花しょうらんかが同意するはずありません。

けれど魔王様への愛を失ってしまったら、同意してもおかしくないかも。

 

小蘭花しょうらんか七情しちじょうの木を治してもらった魔王様が、次は小蘭花しょうらんか七情しちじょうの木を治すという流れになるんでしょうか。

 

いずれにせよ、あと8話で終わりということで、物語もクライマックスに突入!?

目が離せない展開となりそうです。