尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~ #19 貴妃の企み あらすじ

 

 

 

姚子衿ようしきん杖刑じょうけいを受けることになった。6回受けたところで游一帆ゆういつはんが助けに来たが姚子衿は平気だと言い、8回受けたところで皇太子・朱瞻基しゅせんきが来たが姚子衿ようしきんは助けを求めなかった。

 

10回の杖刑じょうけいを受けた姚子衿ようしきんは意識を失った。皇太子は姚子衿を運び手当てを受けさせた。姚子衿ようしきんはどうにか命を取り留めた。

 

意識を取り戻した姚子衿は、皇后の前に連れて行ってもらい直訴した。

 

殷紫萍いんしへい孟紫澐もうしうんの冤罪を晴らす証拠はなく、皇后はすぐに立ち去ろうとした。姚子衿ようしきんはこの件に皇后も巻き込まれるだろうことと、鹿角菜ろっかくさいの件を持ち出したのは胡善囲こぜんいだったことを話した。

 

かく氏は皇帝・朱高熾しゅこうしに、かく氏に手出しできない皇后が瞻埏せんえんを狙ったのだと訴えていた。

 

そこに皇后がやってきた。皇后が瞻埏せんえんの様子を見ようとすると、皇帝は皇后を突き飛ばした。

 

皇后はせい侍医を呼ぶよう言った。すると皇帝はせい侍医を免職し追放したことを話した。

 

そこに皇太子が皇太子妃を連れてやってきた。皇太子妃が瞻埏せんえんの脈を診たところ、症状は風邪と のぼせ による背疽はいそ(急性細菌性感染症?)であった。

 

皇太子は、即座に戴院判たいいんはんを捕らえるよう命じた。戴院判たいいんはん鹿角菜ろっかくさいの毒のせいだと判じている。戴院判たいいんはんが誤診するはずがないことから、何者かが偽らせたと考えられた。

 

皇太子の話を聞いた皇帝はかく氏に不審の目を向けた。

 

皇太子はせい侍医を呼び戻し、瞻埏せんえんを東宮で預かることにした。皇太子妃は瞻埏せんえんの世話をした。

 

皇太子妃は皇太子に自分の過去の辛い話をした。

 

胡善囲こぜんい鹿角菜ろっかくさいの毒を指摘したことをかく氏は利用した。

皇后は尚食しょうしょく局の内輪もめに自分を巻き込んだ胡善囲こぜんいを見放した。

 

2日ぶりに目覚めた姚子衿ようしきんは皇太子妃に膳を持ってくるよう命じられ、痛む傷を我慢しながら長時間膳を持って待たされた。胡善囲こぜんいについて皇后に話した姚子衿に対する皇太子妃からの報復だった。

 

殷紫萍いんしへい孟紫澐もうしうんの冤罪は晴れた。

戻って来た殷紫萍いんしへいの体には拷問を受けたであろう傷跡があり姚子衿ようしきんは心配した。殷紫萍いんしへい姚子衿ようしきん杖刑じょうけいを受けたことを知り姚子衿ようしきんを叱った。

 

瞻埏せんえんは元気を取り戻し始めると袁琦えんきかく氏が来ない理由を問いただした。

 

袁琦えんきかく氏に対する疑いを瞻埏せんえんに話してしまい、皇太子から杖刑じょうけい40回を言い渡された。

 

姚子衿は典膳に、殷紫萍いんしへい掌膳しょうぜんに昇格した。

胡善囲こぜんいの配下は次々左遷され、蘇月華そげっかに近寄る者はいなくなった。

 

蘇月華そげっか胡善囲こぜんいの世話をつづけた。王遥清おうようせいが追放されたのは孟紫澐もうしうんのせいであるため孟紫澐もうしうんの一派に寝返る気はない。時機を待とうと2人は話し合った。

 

孟紫澐もうしうんは、自分を信じれば必ず救うと言ってかく氏に近づいた。

 

瞻埏せんえんはご機嫌斜めで食事をしない。

尚食局の者達は工夫を凝らした食事を用意したが、瞻埏せんえんは食べなかった。

 

 

 

感想

 

姚子衿ようしきん杖刑じょうけいを受けることになりました。

皇后の行く手を遮ったので、その罰は受けなければならないということのようです。

杖刑じょうけいの回数は10回でしたが、姚子衿ようしきんは死にそうになっていました。

 

游一帆ゆういつはんが10回受ければ死ぬと言っていたので、普通の女性は10回で相当ヤバいようです。

 

それを袁琦えんきは40回受けて生きているので、袁琦えんきって案外すごい奴なのかなと思いました。(受け慣れているから大丈夫なのかも…笑)

 

杖刑じょうけいは中国ドラマを見ていると遭遇することがあって、200回と言われている人も別のドラマで見かけました。

 

姚子衿ようしきん杖刑じょうけいが10回だと聞いた時、”すごく少ないな。楽勝じゃない?”と思いました。

けれど10回というのは人間の女性にとって生死にかかわる回数だと知って、200回受けていた人が化け物だったのだと、再確認しました。

 

姚子衿ようしきんの体にはひどい傷痕ができていて、杖刑じょうけいの過酷さを思い知りました。

 

 

姚子衿と皇太子の関係は冷戦状態と言いますか、意地の張り合い状態といいますか、目も合わさない感じです。

 

それに対して皇太子と皇太子妃はいい感じになりつつあるような?

皇太子妃は皇太子に過去の辛い話をして(自分のせいで妊婦が殺された(5話参照)という話だと思います)、皇太子はそんな皇太子妃を慰めました。

瞻埏せんえん君を皇太子妃が看病することで、2人の仲が接近しているのかもしれません。

 

皇太子妃は胡家を嫌い、皇太子のお気に入り(だった)姚子衿ようしきんにも寛容に接していました。

けれど、今回姚子衿ようしきんの告げ口のせいで胡善囲こぜんいが失脚したと知り報復措置を取りました。皇太子妃が変わりつつあるのでしょうか?

 

 

驚いたのは、せい侍医が免職させられていたことです。

16話で皇后が助かったのは完全にせい侍医のおかげだと思います。なのでせい侍医は昇進こそすれ免職されるとは夢にも思っていませんでした。

 

皇后ご懐妊説を唱えた医師たちは罷免されただろうと思っていたのですが、前話で、戴院判たいいんはんがまだいたので「オヤ?」と。

15話を見る限り、ご懐妊説を唱えた人たちは いわゆる宮中での政治力がある医師達のようです。

 

皇帝はせい侍医が「幾度も禁を犯した」から免職したと言っていました。

皇帝自身で盛侍医が禁を犯している現場を見たということは無いと思うので、何者かがタレコミをし、それに従って皇帝が判断を下したのだろうと思います。

 

それは誰がしたのか。きっとご懐妊説を唱えた侍医たちなのではないかなと思います。

彼らはご懐妊説が否定されてからも宮中にい続けることに成功し、さらに皇后を助けたヒーローであるはずの盛侍医を免職に追い込むことにも成功したようです。怖いっ。

 

今回、戴院判たいいんはんが捕らえられました。これを機に宮中の侍医たちも本当に実力のある人が残れるシステムになるといいなぁと思いました。…今でもお医者様には政治力が必要らしいので難しそうですね。

 

 

胡善囲こぜんいは、孟紫澐もうしうん一派を陥れることができるだろうと考え鹿角菜ろっかくさいの毒の件を持ち出しましたが、そのことがかく氏が皇后の陰謀をでっちあげる発端になってしまいました。

 

姚子衿が皇后に胡善囲こぜんいのことを告げ口したことで、胡善囲こぜんいは失脚しました。それに伴って胡善囲こぜんいの腰巾着になっていた人たちも左遷されていきました。

 

けれど胡善囲こぜんい蘇月華そげっかは諦めず風向きが変わるのを待っているようです。

 

目まぐるしく尚食しょうしょく局の勢力図が塗り替えられていきます。忙しいです!!