斛珠夫人~真珠の涙~ 第25話 纈羅の花 あらすじ

 

 

 

 

海市かいし緹蘭ていらんの薬を作るため病み上がりの身でありながら血を抜き、医官院から薬を処方された。

 

方諸ほうしょは自ら薬を煎じ、海市に届けた。

 

皇帝・褚仲旭ちょちゅうきょく緹蘭ていらんを訪ね、もう二度と冷遇しないと誓った。

そして時間があれば霜平湖そうへいこに行くようにと言うと愈安宮ゆあんきゅうから出ていった。

 

緹蘭が霜平湖そうへいこに行ってみると、一面に希少な纈羅けちらの花が浮かんでいた。纈羅けちら注輦ちゅうれんの花で、乾燥させた纈羅けちらを酒に浸して飲むと、夢の中で会えないはずの人と再会できるという伝説がある。緹蘭はこれが皇帝からの謝罪なのかもしれないと感じた。

 

海市かいし褚琳琅ちょりんろうとすれ違い、その素性を訝しんだ。

 

褚琳琅ちょりんろうは牡丹の花が好きで幼名も牡丹と名乗り、先日皇帝に拝謁した時も牡丹の花を持っていた。しかし褚琳琅ちょりんろうは蓮の香りを身に纏っていたのだ。

 

愈安宮ゆあんきゅうをを訪ねた褚琳琅ちょりんろうは、緹蘭ていらんにお香を贈った。褚琳琅ちょりんろう尼華羅じからに流れ着き、お香を学んだそうだ。

 

褚琳琅ちょりんろうは外部の者である方諸ほうしょが宮中に住むことに軽い不満を示した。

 

 

方諸ほうしょのところに、蘇鳴そめいが手柄を立て左菩敦さほとん王の片腕となったという報告が入った。

 

海市かいし方諸ほうしょ褚琳琅ちょりんろうの香りの件を話したが、皇帝が既に認めたことであるため疑うことはできないと言われてしまった。

 

朝議では巷で噂になっている方諸ほうしょ六翼将ろくよくしょうを殺したという話が議題になった。方諸は取り調べに協力するためしばらくの間、職を辞すことになった。

 

褚琳琅ちょりんろう纈羅けちらの咲く霜平湖そうへいこに船を出し、花を摘もうとして湖に落ちそうになった。方諸は褚琳琅ちょりんろうを助けた。

 

海市と卓英たくえい褚琳琅ちょりんろうを帝姫府まで送り届けた。海市は褚琳琅ちょりんろうに託された方諸ほうしょへの贈り物・纈羅けちらの花を方諸ほうしょの部屋に飾った。海市が部屋から出た後、方諸は纈羅けちらの花を捨てた。

 

海市かいし鞠柘榴きくしゃりゅうを訪ね、香料について質問した。具体的には、牡丹に思い入れのある人物が蓮の香料を使うかどうかだ。

 

鞠柘榴きくしゃりゅうは、香料の使い分けは普通のことなので、どのくらい頻繁に蓮の香料を使うか調べるべきと助言した。

 

海市は、調香に詳しい周幼度しゅうようどという人物の名を鞠柘榴きくしゃりゅうから聞き会いたいと思った。

 

皇帝は方諸と褚琳琅ちょりんろう闘茶とうちゃをさせた。

 

褚琳琅ちょりんろうのたてた茶はひどい出来だったが、皇帝は優しい言葉をかけ方諸ほうしょに送らせた。

 

 

 

 

 

感想

 

褚琳琅ちょりんろう回です。この女性が、かなり怪しい雰囲気を醸し出しています。

初めて愈安宮ゆあんきゅうを訪ねた時の曲もなんだか不穏だったので、この方、きっと悪い奴に違いないと思いました(メタ推理)。

 

成りすましているのだと思いますが、そうだとしても宮中のことに詳しく態度が堂々としていることに変わりはありません。

宮中について詳しい人に教育を受けてこの場に臨んでいるはずです。

 

その黒幕は誰なのか!

 

一番に頭に浮かぶのは蘇鳴そめいです。

最初は師匠のことを悪く言おうとしていましたし。

他に誰かいましたっけ?尼華羅じからに逃げていたと本人が言っているので、尼華羅じからの誰かでしょうか?尼華羅じから鵠庫こくこは協力関係にあったと思うので、やっぱり蘇鳴そめいでしょうか。

 

師匠は褚琳琅ちょりんろうからもらった花を捨てていたので、師匠と陛下はすでに褚琳琅ちょりんろうの正体を分かった上で泳がせているのでしょうか?

 

師匠が六翼将ろくよくしょうを殺したという噂も、褚琳琅ちょりんろうも両方蘇鳴そめいが黒幕でターゲットが師匠なのかもしれないですね。

 

けれど、褚琳琅ちょりんろうは師匠に助けられて師匠LOVEになっちゃって1人で暴走したり?それもまたよし。

 

 

それにしても怪しげな人の化けの皮を剥がす作業って本当に面白いですよね。

海市が香りについて調べる過程を見るのはわくわくしました。

 

海市は柘榴ちゃんに香りについて聞きに行っていました。柘榴ちゃんは調香に詳しいという設定のようです。

柘榴ちゃんは今までも色々鋭いので、今回もきっと名推理を披露してくれるのではないかと期待しています。

 

柘榴ちゃんが今まで鋭かった場面と言えば、兄上の人相を叔母上から聞いて、瀚州かんしゅうの人っぽいと想像したり(5話)、目隠しで刺繍をしているところに話しかけてきた海市かいしに「お嬢さん」と呼びかけたり(7話)という場面があげられます。

 

そういえば、今回名前だけ出てきた周幼度しゅうようどという人!この方、以前にも出てきています。私はすぐに気付きました。なぜかというと、名前を変換に登録しようとしたらすでに変換登録されていたからです笑い泣き

 

周幼度しゅうようどさんは、10話で登場していました。

海市が街に買い物に行ったものの、武挙のおかげで海市の名が有名になりすぎていて まともに買い物ができず、女装してお店から出てきた時です。

あの時、海市の姿に釘付けになっていた方です。

 

お店の人が「残念だけど男だよ」と言ったのに対して、「お前は見る目がなさすぎる」と言った方です。お美しい方でした。

 

今回兄上が周幼度しゅうようどについて話したところによると、都の女の子たちはみんな周幼度しゅうようどに夢中だそうなので、かなりのモテモテキャラと言えそうですね。

 

周幼度しゅうようどさんは海市の美しさに見とれていたので、恋の一波乱がありそうではないですか!?

 

今回、海市と師匠の関係が完全に師匠と弟子みたいな、最初の頃みたいな感じに戻ってしまいました!

師匠の焦った顔が見てみたいです!