水道メーター2794個交換 8件で漏水 メーカーが全回収 | 近江毎夕新聞

水道メーター2794個交換 8件で漏水 メーカーが全回収

 長浜市が昨年十~十二月に交換した上水道、簡易水道の宅内設置水道メーターで、八件の漏水が発生していることがわかり、メーターを製造した(株)阪神計器製作所(本社=兵庫県尼崎市)が長浜市に納入した十三㍉径管のメーター二千七百九十四個をすべて自主回収、交換することで長浜市が了承した。
 水道メーターの不良品発生はたまにあるが、メーカーが納品のすべてを交換するのは極めて異例という。
 阪神計器によると、メーター下部の水道管と接続する「鉛レス銅合金」の鋳造管内部に、スポンジ状の「鋳巣(ちゅうず)」が発生していたことがわかった。製造時の温度、湿度管理ミスが原因という。納品時の耐圧検査で不良はみつからず、使用一年余りで、スポンジ状の孔が貫通したらしい。外見上は、いずれも針穴ほどの欠損だったが、メーター収納ボックスのふたを浮かせるほどの圧力で漏れているカ所もあったという。
 すでに設置済みの千九百四十四個は阪神計器が直接交換工事を担う。また漏水八件のうち、メーター値に影響する宅内側接続部分から漏水していた二件に対しては漏水がみつかった昨年十月から二カ月分の水道使用料金のうち、漏水分を還付する。還付金も同社が負担する。交換するメーターは一個千六百五十円、二千七百九十四個分で約四百六十一万円。メーター交換工事は通常一件当たり三千円前後の経費がかかる。漏水分の料金還付は昨年同時期の水道使用料の差額とし、最大四千円前後になる見通し。
 問題の水道メーターは旧浅井町の簡易水道で七百七個、旧湖北町で同三百六十七個、旧高月町の上水道で五百三十個が設置済み。旧木之本町の上水道、簡易水道は未設置だった。漏水がみつかったのは昨年十月十一日以後、旧浅井町二件、旧湖北町五件、旧西浅井町一件。旧湖北町域の二件はメーター値に影響する宅内側接続部分から漏れていた。

〔写真〕回収された水道メーター