白井のり子さんが講演 障害とともに生きる映画のヒロイン | 近江毎夕新聞

白井のり子さんが講演 障害とともに生きる映画のヒロイン

 サリドマイド薬害による両腕、視力障害などを抱えて活動し、劇映画「典子は、今」のヒロインを務めた、熊本市在住の白井のり子さん(44)=写真=の講演会が十一月二十三日午後一時半から長浜市地福寺町の市民交流センターである。長浜市などの主催で毎年開く人権啓発イベント「はーとふるフェスタ」の企画。
 白井さんは昭和五十五年、サリドマイド障害者として初めて公務員(熊本市役所職員)に採用され、翌年には自らの成長を描いた松山善三監督の劇映画「典子は、今」に主演し、全国で大きな感動を呼んだ。しかし一カ月に三万通の手紙が寄せられるなど予想を越える反響と、一部の誤解、中傷などにさらされたことから、その後、講演や執筆、取材などをすべて断わる暮らしを続けていたという。
 しかし今年三月末に自身の事務所「スマイルビー」を設立。五月には初の著作「典子四十四歳―いま、伝えたい」を出版し、福祉や人権をテーマに精力的な表現活動に入った。
 聴講希望者は市人権施策推進課(65―6560)へ。無料だが定員二百人余りで締め切る。手話通訳、予約制の講演中託児もある。