砕石ネットで浜欠け阻止 抜本対策の目途立たず応急措置 | 近江毎夕新聞

砕石ネットで浜欠け阻止 抜本対策の目途立たず応急措置

 県湖北地域振興局長浜建設管理部はこのほど、「浜欠け」が深刻化している長浜豊公園の太閤井戸周辺の湖岸約六十㍍で応急工事を行い、砕石を入れた樹脂製ネット四十八袋を岸辺に並べた。
 砕石入りネットの設置は、砂浜が波にさらわれ、道路などの陥没が深刻化する新海浜=彦根市新海浜町=などで県が試みている応急工事。ネット上に砂をかけて景観保全を図るとしているが、砂は波にさらわれるため、むき出しの砕石が湖岸に露出する。
 建設管理部では、「今回は応急処置。今後、本格的な対策を検討していくことになる」としているが、問題の湖岸は周辺開発で入江化しており、今のところ、大幅な埋め立てか、湖水の流れを変える波消しブロックなど人工物を沖合いに建造する手立て以外に「妙案」はない。
 応急工事は米川下流域の浚渫工事と抱き合わせた「水辺未来再生事業」で取り組まれた。工費総額は約二百七十三万円。
〔写真〕湖岸に並べられた岩石入りネット