武具など50点 草野鍛冶の企画展 | 近江毎夕新聞

武具など50点 草野鍛冶の企画展

 長浜市大依町の浅井歴史民俗資料館は七日から企画展「湖北の鍛冶たち―草野鍛冶」を開く。鍛冶集落として長い伝統を持つ市内鍛冶屋の通称「草野鍛冶」をテーマに、武具や農耕具、鍛冶関連の文書など五十点余りを展示する。十一月二十六日まで。
 鍛冶屋町では、室町時代に大和の鍛冶職人が定住して鍛冶集落が形成されたとする伝承など、いくつかの発祥伝説がある。優れた製作技術と組織力で、一時は湖北の鍛冶集団の元締め的存在だったという。その影響は、鉄製品の工場量産化が本格化した昭和初期まで続いていた。
 主な展示は大吉寺(長浜市野瀬町)の行者が山岳修行で使ったとされる県指定文化財の「入峯斧(にゅうぶおの)」、草野鍛冶の夫役(強制労働)を免除した秀吉の判物など。
 十月十四日午後一時半から市内大依町の浅井図書館で記念講演会「湖北の鍛冶たち」がある。講師は河島一仁・立命館大学文学部教授。受講料三百円。申し込みは同歴史民俗資料館(74―0101)。
 開館は午前九時から午後五時。毎週月曜日休館だが、十月十、十一日と十一月七、二十四日も休館となる。祝日の十月九日は開館。入館料三百円。小中学生百五十円。