いま、仮想通貨が人気だ。一番の特徴はブロックチェーンと呼ばれる技術。管理者がいないにもかかわらず、2009年に稼働して以来、一度もダウンしていないのだ。

一般に通貨は国が発行し、通貨政策に準じて運用される。ここで重要なのは、国の信用だ。ジンバブエでは国家が大した資産もないにもかかわらぶ通貨を大量に発行し、文字通り紙幣は紙くずとなったのだ。

しかし、仮想通貨は裏付けとなる資産は不要だ。予め定められた上限金額まで徐々に通貨を発行していき。頭打ちにする。あとは需給のバランスで値段がつくため、金や銀といった資源に近い価値を無から生み出すことができる。

国が仮想通貨の発行体となり、国民にベーシックインカムのように供給する。それをビットコインのように世界の仮想通貨マーケットに公開し、世界中で取引やショッピングに使えるスキームを引く。そうすれば、財源がなくても国はいくらかのベーシックインカム導入の実験と、ブロックチェーンを中心とした仮想通貨技術の大掛かりな検証ができる。

これから世界にテクノロジーと経済の大きな変化が訪れるだろう。世界のイニシアチブをとる国であるよう、大胆な政策を掲げてほしい。