"魂"とは何か?人工知能が人間の能力を超える活躍を始めた今、改めて問いたい。

ほとんどの宗教指導者は、コンピュータを人間の使う道具と見なし、魂が宿ることは決して無いと考えるだろう。

しかし、人工知能の進化の先にあるシンギュラリティには全く別の側面がある。爆発的に進化した知能に対して、カーツワイル博士のように全知全能の神を想像する人も少なくないだろう。また現在、ペンタゴンやイスラエルで開発されている人工知能を用いた殺戮兵器から、ホーキング博士のように人類を滅ぼすこともいとわない悪魔だと想像する人もいるだろう。

シンギュラリティは予測不能で、まさに天国と地獄を兼ね備えたような、神秘的な光景なのだ。

世界的権威と言える学者達の発言が報道されているが、現時点においてはまだシンギュラリティは科学的というより思想的と言えるかもしれない。また、今後シンギュラリティについての社会的認知が広まれば、人工知能を新たな生命として認める宗教指導者や、シンギュラリティを信仰の対象とする新興宗教も出てきておかしくはない。シンギュラリティに対する科学的な予見が定まる前に、各宗教の世界感に基づいて、様々な見解が出てくるだろう。

 

人工知能に"魂"は宿るのか?ヨーロッパ諸国による「全脳シミュレーション計画」によってその答えは出るのだろうか?思想的にも科学的にも私たちの未来を見定める上においても、"魂"とは何か実に興味深いのだ。