いつも訪問、ありがとうございます![]()
7月に入り、蒸し暑い日々が続いていますが、
熱中症などには気をつけて、
水分補給などして快適に過ごしたいものです![]()
さて、先週日帰りで東京に出かけてきました![]()
目的は・・・。
東京都美術館で開催されている
「バベルの塔」展です。
本日、最終日です・・・![]()
休日ともなれば待ち時間発生必至の展覧会だったようで、
ブリューゲルの名作「バベルの塔」は
なんと、24年ぶりの来日とのこと。
私も会期最終週でしたが、
観に行くことができて、
本当によかったです![]()
14世紀末から16世紀末にかけて発展した
フランドル美術。
時を同じくして、イタリア絵画が発展しますが、
フランドルの画家たちは、
少しずつその影響を受け始めます。
主に宗教絵画ですが、
サイズが小さく、絵画そのものを
信仰の対象としていたので、
礼拝所に絵画を飾り、
祈りをこめていたといいます。
キリスト教の宗教画や肖像画が主で、
小規模な油彩や版画が多く展示されています。
この展覧会では、
はじめにそのフランドル絵画が紹介され、
少しずつ核心に迫っていく構成となっています。
次に、ブリューゲルが影響を受けたといわれている
「ヒエロニムス・ボス」の作品の展示室へ。
私はフランドル絵画といえば、
少し先、17世紀に入ってからの
ルーベンスなどの画家のことを指すのかな・・・と
思っていたので、もっと大きなキャンバスの絵画かと思っていました。
「フランダースの犬」のストーリーの中で、
モチーフとなった
ルーベンスの祭壇画とか・・・ね。
ウィーンで初めてルーベンスの絵画をみて、
「でかっ
」
と思ったので、その時の印象がそのまま残っています。
この展覧会で観るフランドル絵画は
とても絵のサイズが小さいので、
近づかないとよく見えません。
しかも、卓越した技法で
一本一本の線が細かく描かれているため
遠くからではその表現まで知ることはできないのです。
今回は特に人気の作品の前では
最前列でみることは難しいと思っていたので、
音声ガイドを借りることにしていました。
主な作品には、音声で解説してくれる
便利なガイドなのです。
しかも、背景にその当時に流行った音楽を乗せて
お話ししてくれるので、
臨場感はバッチリです![]()
音楽聴きながら絵画を鑑賞できるなんて
こんな幸せなことはないですね。
話しは戻りまして、
ヒエロニムス・ボスの作品は
現存する油彩はわずか25点と言われています。
そのうちの2点が、
今回来日しています。
ボスという画家を今回初めて知りましたが、
この時代に一大旋風を巻き起こした
空想世界を描く巨匠だったようです。
ボスが亡くなったのちに、
ボスに影響をされた画家たちが
次々とボスの画風をまねる動きがあり、
「ボス・リバイバル」といわれる
没後500年のボスセンセーションが起こったとのことです。
きもかわいいモンスターたちがたくさん描かれたエリアへ来ると
雰囲気がガラッと変わりました。
すべての作品に共通して、
細かく描かれているのですが、
なんだか奇妙でぞぞっとしてしまうような
作品が次から次へと並べられている展示室が
とても不思議な空間を演出していました。
公式ページから画像をお借りしています。
上の写真は今回の展覧会の公式グッズです。
モンスターを描いたグッズもたくさんありましたよ。
そして、最後にお待ちかねの「バベルの塔」が展示されているお部屋へ。
やはり、列に並んで観ます。
最前列は歩きながらの鑑賞。
ここは少し長い列ができていました。
でも、最前列で観たい![]()
ので、並んで鑑賞![]()
ブリューゲルの「バベルの塔」という作品は、
少し大きなキャンバスの「大バベル」と
小さいキャンバスの「小バベル」といわれる2点があるそうです。
今回は小さい方が来日していました。
ですので、小さい作品ということで
少しでも近くで・・・。
「バベルの塔」ももちろん、
とても細かい描写で描かれていますので、
その細部まで観ようと思ったら
じっくり立ち止まって観る必要があります。
2列目以降で鑑賞する場合は、
ロープの張っている後方から
立ち止まって鑑賞することができます。
実際近くで立ち止まって観ることはほぼ不可能なので、
写真で拡大して、細かく解説してくれています。
これならわかりますね。
よくもまぁ、こんなに細かい絵が描けるなぁ・・・と
半ば感心しながら観ていましたが、
だからこそ、名作といわれるまでになったのだと
あらためて思いました。
今日、7月2日で東京展が終わってしまいますが、
この後は大阪へ巡回します。
公式ページはこちらです。
ブリューゲル「バベルの塔」展16世紀ネーデルラントの至宝ーボスを超えてー
イタリアルネサンスの絵画の少し前の時代の作品を
多く観ることができて、
また少しキリストの宗教画についても深く知ることができました。
絵画を信仰の対象としていたということをあらためて知り、
芸術と祈り(信仰)は、やはりイコールで結ばれているんだということを確信しました。
宗教音楽もそうですが、
古代から芸術は信仰する人たちとって
欠かせないものだったんだなぁとあらためて感じた展覧会でした。
大阪展も行きたいなぁ・・・![]()
今日もすてきな一日をお過ごしくださいませ![]()
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